研究課題/領域番号 |
14771181
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
矯正・小児・社会系歯学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
藤田 正 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (90335662)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 性ホルモン / 成長発育 / 顎顔面 |
研究概要 |
昨年度、顎顔面骨格の成長発育に及ぼす性ホルモンの影響を成長期マウスを用いて形態計測学的および組織学的に検討した。そこで本研究では今年度、さらに組織学的検討を進めるとともに、骨成長因子であるTGF-β1の免疫組織化学的検討も行った。【資料および方法】C57BL/6Jマウス80匹を対象とし、生後5日齢時に卵巣摘出(OVX)と精巣摘出(ORX)を行った。また、擬似手術を施した同日齢マウスを対照とした。術後1、4、8週時に、下顎頭連続切片を作製、TRAP染色を施し破骨細胞数を計測した。また、TGF-β1の発現を検討するため免疫組織化学染色を行った。【結果】組織学的検索からは下顎骨の成長発育の中心と言われている下顎頭において、OVX・ORX群の破骨細胞数が増加することが明らかになった。また、OVX・ORX群の下顎頭軟骨において、TGF-β1の発現は減少していた。【考察】生後5日齢に性腺摘出したマウスの下顎頭において、対照群と比べて有意な破骨細胞数増加とTGF-β1発現の減少を認め、性ホルモンが出生直後より顎顔面骨格の成長発育に強い関連を有していることが明らかとなった。また、ORX群においてその影響がより顕著に現れたことから、アンドロゲンの成長発育への重要性が特筆された。これらのことから、顎顔面領域の成長発育障害の予防、治療に性ホルモンが応用される可能性が示唆された。【結論】出生直後における性ホルモン分泌障害は、顎顔面骨格の内部構造を変化させ、成長発育を阻害することが強く示唆された。
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