研究課題/領域番号 |
14771251
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学系薬学
|
研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
山田 陽一 帝京大, 薬学部, 助手 (50317723)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2002年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
|
キーワード | 高分子触媒 / 自己集合 / 超分子 / 鈴木-宮浦反応 / 酸化 / エン反応 / パラジウム / タングステン |
研究概要 |
高分子触媒の開発を行なうべく、非架橋型高分子と無機化合物から不溶性超分子錯体を創製し、これを触媒として合成反応への適用を検討した結果、数々の高活性で環境への負荷を軽減した相間移動固相触媒として有用性が認められた。 まず、リンタングステン酸と非架橋型両親媒性から不溶性超分子錯体の調製に成功し、これを触媒としてPPM程度の触媒量でアリルアルコールのエポキシ化反応、スルフィド、アミンの酸化反応が効率良く進行することを見い出した。この触媒は再利用可能であり、しかも反応溶媒として有機溶媒を使用する必要がない反応系を確立できた。 またパラジウムと非架橋型両親媒性からも新規の不溶性超分子錯体が調製され、これを触媒としてPPM程度の当量で、アリールハライドとアリールボロン酸との鈴木-宮浦反応の開発に成功した。この触媒も再利用可能であり、しかも反応溶媒として有機溶媒を使用する必要がない。この触媒反応は、降圧剤として有用な各種アンジオテンシンII受容体拮抗薬の中間体の合成にも適用可能である。再利用可能なパラジウム触媒の開発は医薬品プロセス部門においても切望されており、産学協同の一環として本触媒は東京化成工業から市販されるに至った。 さらに、固相不斉触媒の開発を行い、チタンイソプロポキシドとビナフトールを配位子として有する非架橋型ポリスチレンとの自己集合により超分子不斉錯体を合成した。この錯体を不斉触媒としたカルボニルエン反応を検討したところ、高化学収率、高不斉収率で対応する成績体が得られた。この触媒も再利用可能である。
|