研究課題/領域番号 |
14771252
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 東京薬科大学 |
研究代表者 |
齋藤 亜紀夫 (齊藤 亜紀夫) 東京薬科大学, 薬学部, 助手 (10339103)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2004年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2002年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 二点配位型ルイス酸 / トリフルオロメタンスルホンアミド / Diels-Alder反応 / α,β-不飽和ラクトン誘導体 / 3,5-ヘキサジエニルアクリル酸誘導体 / [3+2]環化反応 / [2+3]環化反応 / 2点配位型ルイス酸 / Me_2AlCl / 分子内Diels-Alder反応 / 1,3,9-トリデカノエート |
研究概要 |
エステル化合物はカルボニル酸素とエーテル酸素の双極子モーメントの反発とエステル基に結合する置換基の立体反発によりtransoide配座が有利とされているため、反応点がエステル部を介して結合する基質の分子内Diels-Alder反応などの分子内反応は効率的に進行しない。申請者は、この問題点に対し、エステル基の2つの酸素原子に配位可能な2点配位型ルイス酸の創製による(1)反応に有利なcisoide配座の形成と、(2)2点配位によるジエノフィル部位の活性化を念頭におき、効率的な分子内反応について検討した。 種々のタイプのルイス酸について検討を重ねた結果、トリフルオロメタンスルホンアミド(TfNH_2)とMe_2AlClから生成するルイス酸TfN[Al(Me)Cl]_2が、種々の置換基を有する3,5-ヘキサジエニルアクリル酸誘導体の分子内Diels-Alder反応に極めて有効な触媒であることを見いだした。また、TfNH_2とMe_2AlClあるいはDIBALから生成するルイス酸を使い分けることにより、同様なcisoide配座を有するα,β-不飽和ラクトンの分子間Diels-Alder反応が効率的に進行することを明らかにした。さらに、アクリル酸部位とアリルシラン部位をエステル基で結合した3-トリアルキルシリル-4-ペンテニルアクリル酸エステルの分子内環化反応では、1,1'-biphenyl-2,2'-di(triflyl)amideと2当量のMe_2AlClより調製されるLewis酸が、分子内[3+2]環化反応に有効であり、高収率かつ高立体選択的に環化体が得られることが分かった。 本研究は、従来法では反応の進行が困難であった上記の分子内環化反応に対して、申請者が開発した二点配位型Lewis酸が極めて有効に機能することを示したものであり、有機合成への応用展開ばかりでなく、新規な活性化法に関する新知見として学術的にも意義深いものである。
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