研究課題/領域番号 |
14771266
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理系薬学
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研究機関 | 岐阜薬科大学 |
研究代表者 |
近藤 伸一 岐阜薬科大学, 薬学部, 助教授 (90240944)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | メカノケミカル固相重合 / DNAコンジュゲート / 一塩基多型体 / キャピラリー電気泳動 / 分子量分布 / オリゴDNA / ラジカル開始溶液重合 / 分離能 |
研究概要 |
高分子側鎖にオリゴDNAを結合させたDNAコンジュゲートを用いるキャピラリー電気泳動は遺伝子配列内の1塩基変異に基づく多型(SNP)解析法として有用であることが、近年、明らかとなった。本研究はメカノケミカル固相重合法によりDNAコンジュゲートを構築し、より高分離能のDNAコンジュゲート開発を目指すものである。前年度においては、アクリルアミドとメタクリロイルスクシイミドの共重合体を本重合法により合成し5'-アミノリンカーオリゴDNAと反応させることにより単分散性に近い分子量分布を持ち、オリゴDNAの担持率が0.03mol%であるDNAコンジュゲート(Poly)を構築した。 本年度においては、前年度に合成したPolyの分離能を、ラジカル開始溶液重合により合成したオリゴDNA担持率および分子量がほぼ同じであるDNAコンジュゲート(Poly-R)と比較することにより検討した。モデルオリゴDNAとして完全に相補的塩基対を形成するAAAAAAAA(PM)とそのSNP体であるAAAATAAA(SN-1)およびAAAAAATA(SN-2)を用いた。溶離液としてpH7.4のTB溶液を用いた場合、いずれのDNAコンジュゲートを用いてもPMとSN-1とを分離することができたが、PMとSN-2とを分離することはできなかった。そこで、TB溶液にMgCl_2を75μmol添加したところ、PolyではPMとSN-2とを明確に分離することが可能であったが、Poly-Rの場合はPolyの場合に比べて明らかに分離が不十分であった。以上の結果より、メカノケミカル固相重合により構築したDNAコンジュゲートの方がより高い分離能を示し、本方法により合成したDNAコンジュゲートが単分散性に近い分子量を持つことに加え、重合法の違いによる高分子構造(モノマーシーケンス)の差異が高分離能の要因である可能性が示唆された。
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