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神経幹細胞の自己複製能と多分化能を制御する機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 14771298
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 生物系薬学
研究機関摂南大学

研究代表者

竹内 健治  摂南大学, 薬学部, 助手 (30248067)

研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2003年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2002年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワード神経幹細胞 / Bcl-2 / Bcl-XL / 神経成長因子 / レチノイン酸 / 6-ヒドロキシドパミン / チトクロームc / カスパーゼ / 自己増殖能 / 多分化能 / キノイン酸 / 6-ヒドロキシドバミン / NGF / Caspase-9
研究概要

脳疾患の治療として株化された神経幹細胞を用いることや、内在性の神経幹細胞を増殖・分化させて神経を再生させようとする試みがある。いずれにしろ、神経幹細胞の自己増殖能あるいは多分化能を理解することが極めて重要である。神経幹細胞は上皮増殖因子(EGF)あるいは繊維芽細胞増殖因子(FGF2)により増殖が促進されるが、それらの増殖因子を培地中から除くとアポトーシスが誘導されることより、EGFやFGF2は神経幹細胞のアポトーシスを抑制することにより増殖を促進していることが考えられる。そこで、増殖因子によるアポトーシス抑制機構の解明を目的に研究を行った。材料としてヒト神経芽腫細胞を用いた。6-ヒドロキシドパミン(6OHDA)はこの神経芽腫細胞にアポトーシスを誘導し、神経成長因子(NGF)、レチノイン酸(RA)の前処理は6OHDAが誘導するアポトーシスを有意に抑制し、アポトーシス誘導時に活性化されるプロテアーゼCaspase-9の活性化を抑制したNGF、RA処理はいずれもアポトーシス抑制性Bcl-2ファミリー分子Bcl-2、Bcl-XLのミトコンドリア画分での発現を誘導した。また、6OHDAはアポトーシス促進性Bcl-2ファミリー分子Badの発現を誘導したが、RA前処理はその発現を有意に抑制した。さらに、6OHDA処理によりチトクロームcがミトコンドリアからサイトゾールへ遊離されるが、NGF、RAの前処理はその遊離を抑制した。ヒト神経芽腫細胞の6OHDAが誘導するアポトーシスのNGF、RAによる抑制機構の一つとして、NGFやRAが細胞内のBcl-2、Bcl-XLをミトコンドリアに集積し、またRAはBadのミトコンドリアへの集積を抑制し、チトクロームcのサイトゾールへの遊離を抑制することによりアポトーシス実行分子であるプロテアーゼCaspase類の活性化が起こらず、アポトーシスが抑制されると考えられる。以上の結果より、神経幹細胞ではEGFあるいはFGF2存在下アポトーシス抑制性Bcl-2ファミリー分子Bcl-2、Bcl-XLがミトコンドリアに集積し、内在性のアポトーシス誘導物質によるアポトーシスが抑制され、その結果増殖が促進されることが示唆された。

報告書

(2件)
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] K.Takeuchi, F.Ito: "Suppression of Adriamycin-induced Apoptosis by Sustained Activation of the Phosphatidylinositol-3'-OH kinase-Akt Pathway"J.Biol.Chem.. 279, No.2. 892-900 (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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