研究課題/領域番号 |
14771302
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
服部 明 独立行政法人理化学研究所, 細胞生化学研究室, 研究員 (50300893)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 脂肪細胞由来ロイシンアミノペプチダーゼ / 胎盤性ロイシンアミノペプチダーゼ / 白血球由来アルギニンアミノペプチダーゼ / オキシトシナーゼサブファミリー / MHCクラスI抗原ペプチド / 小胞体内腔可溶性タンパク質 / 小胞体貯留機構 / 酵母Two-Hybrid法 / 脂肪細胞由来ロイシンアミノペプチターゼ / 小胞体 / 内在性抗原生成 / インターフェロン-γ / ウィルス感染 / タンパク質結晶化 / X線結晶構造解析 |
研究概要 |
昨年度の解析において、脂肪細胞由来ロイシンアミノペプチダーゼ(A-LAP)が小胞体内腔においてMHCクラスI抗原ペプテドの生成酵素として機能することを明らかにした。本年度は、本酵素の小胞体内腔での貯留機構について解析を行った。A-LAPの分子内には小胞体内腔可溶性タンパク質の分子内に認められる小胞体貯留配列は存在していなかった。そこで、A-LAP分子内の小胞体局在に必要なドメインの絞込みを行うため、A-LAPの類縁酵素であり小胞体には貯留しない胎盤性ロイシンアミノペプチダーゼ(P-LAP)/オキシトシナーゼと本酵素とのキメラタンパク質を種々作製し、その細胞内局在の検討を行った。その結果、A-LAPの小胞体貯留には、485番から615番までの分子内領域が重要であることが明らかとなった。A-LAPの小胞体貯留機構として,本領域に他の小胞体タンパク質が結合することによる可能性が考えられる。そこで、本領域に結合しうる小胞体タンパク質を酵母Two-Hybrid法を用いて検索したその結果、候補タンパク質としてo-マンノース転移酵素の類縁分子が同定された。現在、A-LAPと本候補分子とのin vivoにおける結合の確認、各タンパク質分子の結合領域の同定、さらにはA-LAPの生理機能である抗原ペプチドの生成能に本分子がどのようにして関与しているかについて検討を進めている。 A-LAPおよびP-LAPと相同性の高い新規酵素の単離についても行った。この結果、白血球細胞から新しい酵素遺伝子の単離に成功し、これを白血球由来アルギニンアミノペプチダーゼ(L-RAP)と名づけた。これら3酵素は互いに極めてよく似ており、さらにヒトの各酵素遺伝子は第5染色体上でクラスターを形成していることから、本酵素群はM1アミノペチダーゼファミリーの中で「オキシトシナーゼサブファミリー」を形成していると提唱するに至った。また、L-RAPの生理機能について解析を行ったところ、L-RAPもA-LAPと同様にMHCクラスI抗原ペプチドの生成酵素として機能しうることを見い出した。
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