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薬物の血液胎盤関門輸送に及ぼすカルニチントランスポーターの関与

研究課題

研究課題/領域番号 14771304
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 医薬分子機能学
研究機関北海道大学

研究代表者

平野 剛  北海道大学, 薬学研究科, 助手 (00322826)

研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2002年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
キーワードカルニチン / 血液胎盤関門輸送機構 / 妊婦 / セフェム系抗生物質 / キノロン系抗菌薬 / 両性イオン / カルバペネム系抗生物質 / 医薬品適正使用 / BeWo細胞
研究概要

1.血液胎盤関門輸送機構評価系を用いた感染症治療薬の輸送機構
(1)キノロン系抗菌薬
pH5.5条件下において、大部分がカチオンとなるグレパフロキサシンは、カルニチンのNa^+依存的な取り込みに対してほとんど影響を与えなかった。一方、両性イオンの割合が60%以上となるpH7.4および8.5においては、カルニチンの取り込みを強く阻害した。
(2)セフェム系抗生物質
セファロリジンおよびセフピロムなどの4級窒素分子を有し両性イオンとなる薬物は、カルニチントランスポーターを介する輸送を競合的に阻害した。しかしながら、これらセフェム系抗生物質の輸送に関しては今回検討した基質濃度においてNa^+依存的な取り込み、すなわち、カルニチントランスポーターの関与について明確に評価することができなかった。今後、HPLCでの定量感度を上げることにより、これら薬物自体の輸送機構について明らかにすることが可能となる。
2.カルバペネム系抗生物質とカルニチン輸送との関連
カルニチンのNa^+依存的な取り込みは、カルバペネム系抗生物質であるパニペネム、ビアペネム、メロペネムによって何ら影響を受けなかった。一方、これらと構造、正および負の電荷距離が類似しているにもかかわらず、イミペネムにおいてはカルニチンのNa^+依存的な取り込みを有意に阻害した。これらの結果より、イミペネムにおいてはキノロン系抗菌薬、あるいはセフェム系抗生物質とほぼ同じメカニズムによりカルニチンの輸送を阻害することが示唆された。
3.感染症治療薬の輸送機構とその評価
これまでに検討した感染症治療薬自体の輸送機構およびカルニチン輸送に及ぼす影響は、正および負の電荷距離に関連していることが明らかとなった。今後、妊婦における薬物療法指針の構築に向けて、薬物の構造および荷電状態のみならず性ホルモンの影響について検討する予定である。

報告書

(2件)
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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