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セロトニントランスポーター遺伝子の発現調節と抗うつ薬の反応性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14771333
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 応用薬理学・医療系薬学
研究機関千葉大学

研究代表者

小林 カオル  千葉大学, 大学院・薬学研究院, 助手 (30255864)

研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードセロトニントランスポーター / 抗うつ薬 / 遺伝子多型 / 転写調節
研究概要

選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)による抗うつ効果とセロトニントランスポーター(5-HTT)遺伝子多型との関連性を調べることを目的とし、うつ病患者を対象として、SSRI(フルボキサミン)による抗うつ効果と5-HTT遺伝子型との関係について解析した。同時に、CYP2D6の遺伝子型および血中薬物濃度についても検討をおこなった。抗うつ効果はハミルトンのうつ病評価尺度(HAM-D)を用いて判定した。血中薬物濃度はHPLC法により測定した。遺伝子型は、PCR法、PCR-RFLP法、またはリアルタイムPCR法により判定した。統計解析は、一元配置分散分析および平均値の差の検定によりおこなった。その結果、5-HTTの遺伝子型に関しては、16回繰り返しをもつ患者(14/16あるいは16/16)と,16回繰り返しをもたない患者(14/14)を比較したところ、HAM-D得点を指標にしたうつ病の治療効果は、16回繰り返しをもつ患者の方が高い傾向がみられたが、有意差には達しなかった。一方、フルボキサミンの血中濃度とCYP2D6のgenotypeとの間に相関は認められなかった。このことは、フルボキサミンの代謝におけるCYP2D6の関与が低いことを示唆するものである、しかし、CYP2D6活性の低下の原因となる遺伝子変異を保有する患者ほどうつ病最終改善率が高い傾向がみられた。このことより、CYP2D6は脳内においてトリプトファンからトリプタミンへの代謝に関与しており、これが阻害されるともう1つの経路であるセロトニンへの代謝が増加する可能性が推測された。したがって、SSRIによるうつ病治療効果については、肝での薬物代謝酵素による代謝能の差異だけでなく、セロトニン神経系機能に関わっている、5-HTTの遺伝子多型と脳内におけるセロトニン代謝を考慮する必要性が示唆された。

報告書

(2件)
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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