平成15年度については、厚木市医療福祉連絡協議会ケアマネジャー部会の協力を得て、調査対象の選定と、調査を実施した。調査結果は現在まとめている最中であるが、20名を対象に調査用紙を用いて面接した。面接中、対象者の了承を得て会話を記録し、逐語録を作成した。 現在、逐語録については、整理中であるため、調査用紙からの結果を以下にまとめた。 結果:(1)初回の相談先は現ケアマネジャー所属事業所が最も多く、ついで役所、病院・診療所であった。(2)現ケアマネジャー決定理由としては、「初回相談機関の紹介」、「利用したいサービス提供事業所」、「他に知らない」が多かった。(3)ケアマネジャー決定時に参考とした情報は、居宅支援事業所一覧表、ケアプランが多い。(4)情報入手先は、役所・介護支援センター資料、ケアマネジャー、初回の相談先が多かった。(5)決定時にほしかった情報としては、ケアマネジャーに関すること(経験年数、担当事例数、専門資格)、居宅支援事業所一覧表、ケアプランなどが多かった。(6)ケアマネジャー決定に関わっているのは、主として家族であり、本人・家族以外の第3者が決めていることも多かった。 考察:以上から、ケアマネジャーを決定する際の経緯としては、初めから当該ケアマネジャー所属の事業所を利用すること、利用したいサービスの提供事業所のケアマネジャーを依頼する傾向があることが明らかになった。また、他に知らないという回答から、情報が限られた中で選択を迫られていることも推察された。決定時に必要な情報として、ケアマネジャーに関することが多く挙げられ、特に経験年数や担当事例数など、ケアマネジャーの資質に関する情報を必要としていると考えられた。
|