研究課題/領域番号 |
14780016
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
体育学
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研究機関 | 鹿屋体育大学 |
研究代表者 |
荻田 太 鹿屋体育大学, 体育学部, 助教授 (50224134)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 低圧低酸素環境 / 水中運動 / 心血管機能 / 末梢抵抗 / 生活習慣病 / 運動強度 / 特種環境 / 脂質代謝 / 遊離脂肪酸 |
研究概要 |
【目的】本研究の目的は、昨年度心血管系機能のより大きな改善が認められた低圧環境下を用い、運動強度の違いがこれらの改善に及ぼす影響について明らかにすることで、特殊環境を利用した健康体力増進プログラム開発に資することであった。 【方法】被検者は特に疾患を有さない成人12名(27±7歳)であり、体力が均衡するように2群に分けられた。トレーニングは水中運動で行い、両群共に海抜2000m相当の低圧環境下において、1回30分、1日1回、週4日の頻度で、4週間行われた。尚、低圧環境暴露は1回2.5時間とした。また、トレーニングは、1群は50%VO2max(50%群)、もう1群は60%VO2max(60%群)に相当する強度で行われた。トレーニング前後に、最大酸素摂取量、同一最大下運動時の心血管応答について測定し、その効果を評価した。 【結果及び考察】トレーニング後、最大酸素摂取量は60%群のみ有意に増加した。一方、最大下運動時の心血管応答をみると、両群共に1回拍出量、心拍出量が有意に増大し、心拍数は低下傾向を示した(60%群のみ有意)。また、運動中の血圧応答は、両群ともに最高血圧には変化が認められず、最低血圧と平均血圧は有意に低下した。しかしながら、これらの心血管機能の変化率を比較したところ、両群に有意な差は認められなかった。以上の結果から、低圧環境下で水中運動を行うと、末梢血管抵抗の減少に起因する血圧の低下、および心臓負担の軽減による一回拍出量、心拍出量の増加など、心血管機能向上に対する好影響が示され、高地での運動処方は生活習慣病予防・回復に対して効果的であることが示唆された。また、運動強度に関しては、最大酸素摂取量のような有酸素性作業能力を除けば、50%VO2maxで十分な効果が得られることが明らかとなった。
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