研究課題/領域番号 |
14780018
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
体育学
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研究機関 | 鹿屋体育大学 |
研究代表者 |
田巻 弘之 鹿屋体育大学, 体育学部, 助教授 (40253926)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2002年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 生理的振戦 / 筋電図 / 筋疲労 / 血流量 / ドップラー法 |
研究概要 |
一定強度で静的筋収縮を持続した場合、活動筋に律動的な群化放電を伴った疲労誘発性の生理的振戦(EPT)が観察される。従来EPTは疲労限界の指標としてとらえられてきたが、本研究の結果からは疲労発現を遅延させようとする神経系の営みである可能性が示唆された。 本研究では、EPT前後の末梢動脈血流量や血管コンダクタンスといった循環系応答や、筋放電活動様相の神経系機能を観察すると、EPT後には機能低下が改善されることをつきとめた。さらに、EPTが継続される神経系の起源を検索するために、自己ペースで行った反復運動(SP)とEPTを比較した実験では、群化放電間のインターバルは、EPTでは平均127.7±8.4ms、SPでは386.3±66.8msであり、EPTは有意に短いことが解った。このインターバルの変動係数もEPTはSPの約1/3と有意に小さく、規則正しい放電を繰り返していた。群化放電サイクルについてもEPTでは7.0-9.3c/s、SPでは1.6-2.9c/sであった。また、その変動係数はSPでは20.6±11.0であったが、EPTでは6.6±1.1と有意に小さく、EPTでは随意的に底屈背屈運動を反復するよりも極めて高い律動性をもって放電していることが理解された。またEPTは平均10秒間持続して収束・停止するが、その期間の群化放電インターバルやサイクルの経時的変化を観察し、SPと比較した。いずれも経時的に2次曲線を呈してインターバルが長くなり、サイクルが短くなったが、決定係数(R^2)はEPTでは平均0.71とSPの0.15より有意に高かった。 EPTの持続においては、随意的に底屈背屈運動を反復した放電様相とは律動性が異なり、動揺度も小さいことから、よりspinalizationとの関連が強いことが示唆された。
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