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淡水潟湖沿岸域における伝統的環境利用システムの構造とその崩壊要因

研究課題

研究課題/領域番号 14780044
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 人文地理学
研究機関滋賀大学

研究代表者

佐野 静代  滋賀大学, 環境総合研究センター, 助教授 (80273829)

研究期間 (年度) 2002 – 2004
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード潟湖 / 内湖 / 水辺エコトーン / コモンズ / 生業 / 文化的景観 / 村落共同体 / 環境史 / エコトーン / エリ / ヨシ帯 / 水陸漸移帯 / 環境利用 / 漁撈
研究概要

本年は最終年度として、各地の淡水性潟湖に成り立っていた伝統的環境利用システムと共同体的資源管理体制について、これまでの調査の総括と比較考察にあたった。本研究が調査対象としてきたのは、琵琶湖岸及び日本海沿岸に形成された潟湖であったが、本年は特に日本海沿岸の八郎潟を中心として史料調査・聞き取り調査の補完にあたり、水辺エコトーンの多様な生物資源を利用した伝統的生業活動と、その生態系への影響について考察した。
また琵琶湖岸の淡水潟湖「内湖」における共同体的資源管理について、初年度以来のエリとヨシ地用益権に関する調査・考察を続行した。その結果、「水辺のコモンズ」の形成が中世までさかのぼり、そこに成り立つ資源へのアクセスに関する社会的規制も、村落共同体の形成と崩壊に密接に関わっていることが明らかとなった。この結果については、現在、論文にとりまとめて学会誌へ投稿中である。
以上のように、本研究では、「人間を含んだ水辺の生態系」としての潟湖の全体像を検証し、それが人間活動とのバランスの上に保たれた「二次的な自然」であったことを明らかにした。今後の水辺エコトーンの保全にも、人間の手を完全に排するのではなく、適度な関わりをどのように保っていくかという視点が必要となる。環境利用の民俗文化や共同体的資源管理は、今後の水辺の保全と利用を両立させていく上で、一つの基準を供するものと考える。
なお、本年度の研究成果については研究会で口頭発表の上、二本の論文として発表した。

報告書

(3件)
  • 2004 実績報告書
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2005 その他

すべて 雑誌論文 (2件) 文献書誌 (2件)

  • [雑誌論文] エコトーンとしての潟湖における伝統的生業活動と「コモンズ」-近世〜近代の八郎潟の生態系と生物資源の利用をめぐって-2005

    • 著者名/発表者名
      佐野静代
    • 雑誌名

      国立歴史民俗博物館研究報告 第123集(予定)

      ページ: 41-64

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] 内湖の景観復原と「地籍図」の有用性-「文化的景観」としての内湖とヨシ地をめぐって2005

    • 著者名/発表者名
      佐野静代
    • 雑誌名

      滋賀大学環境総合研究センター研究年報 第2号

      ページ: 107-115

    • NAID

      110006241166

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [文献書誌] 佐野静代: "琵琶湖岸内湖周辺地域における伝統的環境利用システムとその崩壊"地理学評論. 76巻1号. 19-43 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 佐野静代: "内湖をめぐる歴史的利用形態と民族文化-その今日的意義-"琵琶湖研究所所報. 21号. 131-136 (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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