研究課題/領域番号 |
14780060
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
自然地理学
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研究機関 | 弘前学院大学 |
研究代表者 |
北村 繁 弘前学院大学, 社会福祉学部, 助教授 (60214813)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | Coatepeque / Ilopango / Concepcion de Ataco / Congo tephra / Arce tephra / TBJ tephra / Guatemala / El Salvador / llopango / TBJ / Congo / Arce / Los Chocoyos / 指標テフラ層 / カルデラ |
研究概要 |
本研究では、エルサルバドル共和国西部〜グァテマラ南部地域において、各方面の研究に有用な火山灰(テフラ)データベースを構築する上で、まず最初の足がかりとなる巨大噴火によるテフラの層序・分布を明らかにすることを目的とする。平成16年度には、平成14および15年度の成果をふまえ、エルサルバドル中央部〜西部で巨大噴火を生じた3つのカルデラ火山(イロパンゴ、コアテペケ、コンセプシオン)について、エルサルバドル西部・北部・北西部ならびにグァテマラ共和国南部において、現地踏査ならびに採取したテフラ試料の鉱物組成・化学組成の分析を行い、以下のような成果を得た。 1.コアテペケ火山の巨大噴火によって生じたArceテフラ(約7万年前)、Congoテフラ(約6万年前)は、グァテマラ市およびその周辺地域まで広く分布し、エルサルバドル西部〜グァテマラ南部地域のテフロクロノロジーの研究において極めて有効な指標テフラとなりうる可能性が極めて高いことが明かとなった。 2.エルサルバドル西部地域のTBJテフラは、従来の報告より薄く、イロパンゴ火山の最も新しい噴火は、これまでいわれていたよりも噴火規模が小さい可能性が見出された。一方、分布の知られていなかったTB4テフラは、エルサルバドル共和国西部にも分布する可能性が高く、当該地域の重要な指標テフラとなりうる。 3.コンセプシオン火山は、複数回(おそらくは3〜4回)の巨大噴火を生じていたことが明らかになった。 3年にわたる本研究により、これまで巨大噴火の層序やテフラの分布の詳細が不明であった3つのカルデラ火山について、その一端を明らかにし、本地域のテフラデータベースの基礎となる成果を得た。今後、引き続き、本研究の成果発表に努めるとともに、本研究をより発展させ、各種分野に応用可能な本地域の本格的なテフラデータベースを構築していく機会を得られることを望みたい。
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