研究課題/領域番号 |
14780089
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
食生活
|
研究機関 | 東京家政学院大学 (2004) 山梨県立女子短期大学 (2002-2003) |
研究代表者 |
酒井 治子 東京家政学院大学, 家政学部, 助教授 (30300122)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2004年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
|
キーワード | 幼児 / 食育 / 箸 / 食行動 / 発達 / 評価 |
研究概要 |
本研究の目的は、幼児における箸使用開始期の食行動発達に対応した食育プログラムとその評価方法を開発するために、以下の3テーマの研究プロセスを踏んだ。 1年目には、箸を使い始める幼児の家庭での食事場面の事例研究を基に、保育所の同一の食事にてフォークと箸の食具の違いによる使用行動の違いと横断的な発達的変化を明らかにしてきた。また、保育者・養育者を対象としたグループフォーカスインタビューの質的な分析と質問紙調査により、箸を使い初めの時期の食具使用行動に関する食育ニーズを明らかにしてきた。2年目は幼児のスプーンから箸への使用行動の発達を把握できるチェックリストを作成するために、東京都、山梨県の保育所800園を対象に、保育所での箸使いをめぐる食育の実践状況について質問紙調査を実施してきた。 最終年度にあたる本年度は、昨年度までの検討結果を踏まえ、箸の選択と指導のポイントのチェックリストを盛り込んだパンフレットを試作した。プレ調査として、保育士および養育者によるグループインタヴューを行い、パンフレットを修正した。さらに、その有効性を検討するため、東京都、神奈川県の保育所20園において、2、3歳児の養育者500人と、保育士100名を対象に、教材パンフレットと共に、質問紙を配布し、次の結果が得られた。(1)修正したパンフレット教材によって、養育者でも保育士でも、簡便に、幼児のスプーンから箸への使用行動の発達が評価できた。(2)幼児が箸への関心を深め、食事全体へのセルフエフィカシー(自己効力感)も高まっていた。(3)養育者や保育士自身も箸を含めた食育のセルフエフィカシーが高まっり、具体的な情報を得たいと思う積極的な態度を形成するきっかけを与えていた。以上のことから、本研究は「幼児の箸の使用行動発達を把握できるチェックリスト」と、それを用いた食育の評価方法を提案することができた。
|