研究課題/領域番号 |
14780110
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育工学
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
成田 美保 (松本 美保) 名古屋市大, 助手 (00336702)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 失語症 / 言語訓練 / コンピュータベースドセラピー |
研究概要 |
本研究では、パソコンを用いた言語訓練教材の静止画と動画という刺激の差が、失語症患者の口頭叙述課題に及ぼす影響を有意味発話伝達率と、平均発話長の視点から比較検討した。その結果、統計上有意差はなかったが、有意味発話伝達率に関しては動画より静止画の方がやや高く、繰り返しや機能語を除く刺激に関連のある語句を想起する点に関しては静止画の方がやや優れていると考えられた。一方、平均発話長に関しても、動画より静止画でやや長かったが、平均発話長は一概に長い方がよいとは言えない。本研究の被験者10名のうち、有意味発話伝達率が0.6以上で、文レベルでも適切な構文で話していた対象Aと対象Bの平均発話長は、静止画で対象Aが2.86で対象Bが6.75であり、動画ではそれぞれ6.5と7.33であった。したがって、本研究の結果からは静止画の方がわずかではあるが、冗長な表現を引き出しやすい傾向があると考えられた。尚、この実験で使用した刺激(電子絵カード)は、失語症患者のための言語訓練教材の一部として、引き続き活用される予定である。 諸外国の日本語教材の調査においては、アメリカ、ミシガン州サギノーバレー州立大学のDr.Yien氏との連携をはかりながら市販の教材および教育方法の資料を収集した。特に、日本語の漢字教材に重点をおいて調査を進め、漢字と絵の関連性について考察した。そして、漢字で表す動詞を中心に、CGアニメーションの手法(モーフィング)を用いた言語訓練教材の構想を話合った。試作として、インタラクティブ性を備えた「飛ぶ」、「歩く」、「走る」を表す動画刺激を制作中である。
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