研究課題/領域番号 |
14780121
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育工学
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研究機関 | 岐阜市立女子短期大学 |
研究代表者 |
久保村 里正 岐阜市立女子短期大学, 生活デザイン学科, 講師 (80320951)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | デザイン / 基礎造形 / 構成 / 造形要素 / メディア / リテラシー / 情報 / パーソナルコンピュータ / デザイン教育 / 情報教育 / メディアデザイン / デジタルデザイン |
研究概要 |
現在、デジタル技術の一般社会への普及に対応し、一般社会に対するメディアデザイン教育の期待が高まっている。そして高等学校の情報科の実施に伴って、大学、短期大学(以降、高等教育機関)に於ける情報教育の高度化の必要性が生じてくることが予想される。またパーソナルコンピュータが普及したことによって、それを用いた「ものつくり」といった活動が、企業の仕事の中や、一般家庭の生活の中に現象として現れており、それはウィリアムモリスの提唱した「小芸術」の概念と、一部に於いて類似性が見られる。 そこで本研究では、そのような社会状況を背景に、専門家の養成ではない一般教養としてのデザイン教育のシステムとして、造形要素の組み合わせによる造形メソッドの理論を応用し、教養としてのデザイン教育システムの開発と、一般社会に対するメディアデザインの啓蒙をはかることを目的として行った。また現代社会における生活芸術の活動との関わりを、ウィリアムモリスが生きていた産業革命という当時の社会背景と現代社会の状況を比較することによって、その関係を明らかにし、現代という社会に於いて「ものつくり」という行為が持つ意義の考察を行い、社会的に「ものつくり」が人々に対して与える効果を明らかにしようと試みた。 平成14-15年度を通して、高等学校の情報科の実施に伴い生じてくると予想される、大学、短期大学(以降、高等教育機関)に於ける情報教育の高度化の必要性と、その方向性を予測するため、2つの大学・短期大学で情報教育とデザインとの関わりについてアンケート調査を行った。そこで平成15年度は情報教育に於けるデザインの需要を予測し、その需要に対する高度情報教育として、造形要素の組み合わせによる造形メソッドを用いた基礎造形教育のカリキュラムを組み立て、試行し評価を行った。 造形要素の組み合わせによる造形メソッドとは、色・形・コンポジション・テクスチュアといった基本的な造形要素(4大造形要素)と、それに連なる下位の造形要素(従属造形要素)を単純な造形要素から、複雑な造形へと発展させ、その組み合わせから発想する造形メソッドである。現在、その造形要素の組み合わせによる造形メソッドを用いた教育を岐阜市立女子短期大学の基礎造形の授業で行っているが、今回はその教育カリキュラムをアレンジし、パーソナルコンピュータを用いて、そのカリキュラムの展開を行った。その結果としては学生の教育需要にこたえることによって、学生の満足度も高く、一定の教育効も認められることが分かった。今後は今期の結果をふまえ、学生向けにテキスト作成し、更なる充実をはかる予定である。
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