研究課題/領域番号 |
14780126
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育工学
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研究機関 | メディア教育開発センター |
研究代表者 |
中原 淳 メディア教育開発センター, 研究開発部, 助手 (00342618)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2002年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 高等教育機関 / eラーニング / 高等教育 / 大学 / 学習コミュニティ / 携帯電話 / インタラクション / 活性化 / バーチャル・ユニバーシティ |
研究概要 |
近年、国内・海外大学では、インターネットを活用した教育・学習の提供が盛んになってきた。こうしたサービスは、eラーニングとよばれている。 インターネットを利用して学習を行う学生は、個別に自学学習するだけでなく、他の学習者とコミュニケーションを行いつつ学ぶことができる。このように学習者が相互に学びあう場のことを、学習コミュニティへという。学習コミュニティにおける協調学習は、学習者に他の学習者の意見と自分の意見を比較したり、吟味する機会を与え、個別学習だけでは到達しない深い理解を達成させる。また、学習者のモティベーションを維持するなどの副次的効果も報告されるようになってきた。 しかし、学習コミュニティの形成と維持には問題点も多い。 問題点のひとつに、学習コミュニティに対する新規の参加の難しさがある。通常、学習コミュニティには、メンターとよばれる世話役が待機しており、新たに学習者が参加を行った場合、1)参加しやすいコミュニティを紹介し、2)コミュニケーション内容の全体像を伝え、3)折りにふれて適切なインストラクションを行うなどの支援を行うのが一般的である。従来のシステムでは、こうしたサポートはすべてメンターのタスクとされてきたが・作業負荷は非常に重く、それが学習コミュニティの維持を阻害する要因として指摘されている。本研究では、学習者が新規に参加しやすく、学習コミュニティ内部のコミュニケーション内容を容易に把握でき、折に触れて周囲のメンバーのインストラクションを受けられるような、非同期の電子掲示板システムをベースにした、学習コミュニティ参加支援システムを開発した。 具体的には、学習者個人が使用する第二世代携帯電話に、学習コミュニティの周辺的な情報を提示することで、コミュニティに対する参加を促進し、コミュニティそのものを活性化させることを目的としたソフトウェアを開発し、試行実験を行った。試行実験の結果、本システムを利用した学習者は、相互に発言を参照するようになった。また、電子掲示板システムへのアクセスも向上した。評価実験の結果を参考に、協調学習プロセスの可視化方法に関する考察を行った。
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