研究課題/領域番号 |
14780190
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
計算機科学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
田中 圭介 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 助教授 (20334518)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 暗号理論 / 情報セキュリティー / 量子プロトコル / 暗号プロトコル / 安全性 / 匿名性 / 電子署名 / 回路計算量 / 秘匿通信 / 密度攻撃 |
研究概要 |
主に、大きく分けて二つの研究成果が得られた。一つめは本研究で対象となる電子署名方式と対をなす秘匿通信方式、特に本研究と密接に関わり合いをもつ、量子計算と古典通信路を同時に用いた秘匿通信方式に関する結果である。2000年に提案された既存方式はナップザック暗号とよばれる方式の一種であり、ナップザック暗号に対する強力な攻撃法として低密度攻撃とよばれる攻撃法が知られていた。本研究では、既存方式における平文に関する数え上げ符号に着目し、その符号方法を変更することによって低密度攻撃を回避する方法を提案した。 二つめは、本研究で対象となる電子署名方式に関する結果である。この電子署名方式の一種である否認不可署名とリング署名とよばれる方式に対して、近年提案された安全性である匿名性について考察を行った。ここでは、匿名性を持つ方式を得るためのテクニックを提案するとともに、その提案技法の否認不可署名とリング署名に対する適用可能性について論じた。 さらに上記以外にも、本研究に関連する暗号プロトコル研究として、ランダムオラクルを用いたプロトコルに対する新たな指標と具体的方式の提案、キーワード検索付き公開鍵秘匿通信方式の安全性の改良、新たな数学的仮定とそれに基づく公開鍵秘匿通信方式の提案、中程度の難しさを持つ関数のモデル化と具体的な関数の提案、認証付き鍵交換プロトコルの安全性指標に関する考察、指定検証者署名への変換が可能なaggregate signatureの提案、Paillierの暗号に対する証明可能なシャッフル方式の提案を行った。これらの研究成果は、研究会や国際会議で発表済みであり、現在、雑誌に投稿中である。
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