研究課題/領域番号 |
14780254
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
知能情報学
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研究機関 | 東北福祉大学 (2004) 東北大学 (2002-2003) |
研究代表者 |
佐藤 俊治 東北福祉大学, 総合福祉学部, 講師 (50333844)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 物体検出 / V4細胞 / 視覚的注意 / 図地反転 / 動的輪郭法 / 凸性 / 多解像度 / ネオコグニトロン / V4野 / 視覚モデル / 図地分離 / level set method / 初期視覚モデル / スケールスペース解析 / コントラスト感度 / 多重チャンネルモデル / 不均・網膜 / 皮質拡大係数 / 注意視モデル / 注視範囲 |
研究概要 |
ヒトの視覚情報処理過程を説明する数理モデルは、視覚の柔軟性や汎化性を考慮すると、画像工学的にも有効である必要がある。そこで、物体検出を行なっているV4野細胞の動作原理として、動的輪郭法を採用し、物体検出を行なう視覚モデルを提案した。また、動的輪郭法が抱える問題を、認知心理学研究で得られた視覚特性(凸性)を導入することで解決した。 神経生理学的実験により、視覚的注意の影響はV4細胞の活動度に影響を及ぼすことがわかっている。そこで、提案した物体検出モデルに視覚的注意の効果を導入した、統合的な視覚モデルの提案を行なった。 統合的視覚モデルの妥当性を評価するために、図地反転現象に関する視覚心理実験を行なった。この心理実験結果と、モデルの動作特性が一致することを数値シミュレーションにより見出した。さらに、提案モデルの理論的な動作解析から、注意の範囲が知覚に影響を及ぼすことを予測した。この予測の妥当性を評価するために現在、新しい心理実験を行なっている。 提案モデルは基本的に、反応拡散方程式に基づいて動作するが、結果を得るまでに長い時間を要するという問題点があった。そこでこの問題を解決するために、多解像度理論であるスケールスペース理論を用いて、スケールで一般化された微分演算子を統合的視覚モデルに導入した。数値シミュレーションにより上記問題点が解決され、さらに、V4野における長距離水平結合の計算論的解釈が可能となった。 より高次の視覚情報処理であるパターン認識に関しても研究を進め、大きな位置ずれや変形に対しても頑健に動作する視覚モデルを提案した。また、ICA(独立成分解析)とPCA(主成分分析)を複数回組み合わせたパターン学習方法を提案し、同時に、汎用性の高いパターン認識のための神経回路網モデルの提案を行なった。
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