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認知的姿勢に基づく知的人工物との社会的インタラクション

研究課題

研究課題/領域番号 14780322
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 情報システム学(含情報図書館学)
研究機関静岡大学

研究代表者

竹内 勇剛  静岡大学, 情報学部, 助教授 (00333500)

研究期間 (年度) 2002 – 2004
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード身体性 / 擬人化エージェント / 社会的存在 / 対人的反応 / 社会的インタラクション / 帰属
研究概要

本研究は,知的人工物と人間との日常的な生活環境の中での自然なコミュニケーションの実現を目指し,知的人工物の知性と身体性に対する人間の認知的姿勢に基づいた適切なコミュニケーション環境モデルを提案することを目的とした.そこでまず,様々な状況におけるコンピュータやエージェントの一般的な利用場面を通して,それらの知性と身体性がどのような認知的姿勢のもとでそれらと人間との間の社会的なインタラクションに寄与しているかを検討した.この際,心理学的手法を用いた実験に対して統計的な分析を行なうことで,より定量的な視点での考察が可能になる.その結果,人間はアバターのように背後に実在する人間が操作しているような対象に対して,設計者が想定するように「アバター」として機能していることを基盤とした反応をせずに,インタラクションの実際の対象となっているアバターの像そのものに,人格性を帰属させた対人的反応を示すことが明らかになった.すなわち,人間はたとえ仮想的で実体を伴わない人工物であっても,その振る舞いが知的であると認知されると,そこに独立した人格性を帰属させ,背後にある様々な"仕組み"も対面している人工物自身の機能として認知してしまう反応をするのである.さらに,仮想的な身体を有した人物像との対話場面において,人間はその人物像のもつ身体的機能(視認・聴取・口述)を自然なものとして認知し,たとえば画面上に表示された人物像に対して,直接手にとったものを見せたり,話し掛けたり,人物像が発する音声が聞き取りづらいときに画面に近づいて耳を傾けるなどの間身体的反応が観察された.これらのことは,Reeves & Nass(1996)で主張されているMedia Equationパラダイムに基づく人工物とのインタラクションモデルを実証的なデータにも基づいて支持するものであり,ロボットなどの実体を伴った人工物とのインタラクションと仮想的な身体をもった知的人工物との特別な心理学的差異は存在しないことを示唆するものとして意義深い成果となった.

報告書

(3件)
  • 2004 実績報告書
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (16件)

すべて 2005 2004 その他

すべて 雑誌論文 (6件) 文献書誌 (10件)

  • [雑誌論文] Human Prosocial Response to Facial Expression of Interactive Agent2005

    • 著者名/発表者名
      Yugo Takeuchi, Hada Takuro
    • 雑誌名

      Proceedings of the Human-Computer Interaction International (to be published)

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] Social Identification of Embodied Interactive Agent2004

    • 著者名/発表者名
      Yugo Takeuchi, Keiko Watanabe, Yasuhiro Katagiri
    • 雑誌名

      Proceedings of the 13th IEEE International Workshop on Robot and Human Interactive Communication

      ページ: 449-452

    • NAID

      110003501996

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] 実世界アナロジーを利用したコミュニケーション促進環境の構築-喫茶店という「場」でのインタラクション-2004

    • 著者名/発表者名
      大石洋輝, 竹内勇剛
    • 雑誌名

      電子情報通信学会技術研究報告 Vol.104, No.109

      ページ: 5-9

    • NAID

      110003271448

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] 仮想的な身体をもったエージェントとのインタラクションにおける個体性の帰属2004

    • 著者名/発表者名
      竹内勇剛
    • 雑誌名

      合同エージェントワークショップ&シンポジウム2004(JAWS2004)講演論文集

      ページ: 401-408

    • NAID

      110002694974

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] 複数エージェントとのインタラクションにおけるユーザの同調行動2004

    • 著者名/発表者名
      村中彬人, 竹内勇剛
    • 雑誌名

      日本認知科学学会第21回大会発表論文集

      ページ: 88-89

    • NAID

      110003271443

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] 実世界の身体的行為を反映した仮想メディア環境の構築2004

    • 著者名/発表者名
      大石洋輝, 竹内勇剛
    • 雑誌名

      ヒューマンインタフェースシンポジウム2004

      ページ: 467-472

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [文献書誌] 渡邊桂子, 竹内勇剛: "エージェントの身体に機能は帰属するか"日本認知科学会第20回大会論文集. 242-243 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 渡邊桂子, 竹内勇剛: "エージェントの身体像に帰属するコンピュータの知的機能"FIT2003論文集. 667-668 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 竹内勇剛: "デスクトップ画面上の仮想的な境界とエージェントのプレゼンス"FIT2003論文集. 309-311 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Takeuchi, K.Watanabe, Y.Katagiri: "Social Influence of Agent's Presence in Desktop Interaction"Proceedings of the HCI International. 2. 538-542 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 渡邊桂子, 竹内勇剛: "エージェントの身体性に伴う社会的なインタラクション"情報学ワークショップ2003論文集. 227-230 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 竹内勇剛: "エージェントやアバターに対する社会的存在としての対人的な帰属"ヒューマンインタフェースシンポジウム2003論文集. 151-154 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 竹内勇剛, 片桐恭弘: "「使いやすさ」の認知科学〜人とモノとの相互作用考える(第2章)(原田悦子編)"人間-コンピュータ間の社会的インタラクションとその文化依存性. 25 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Yugo Takeuchi, Keiko Watanabe, Yasuhiro Katagiri: "Social Influence of Agent's Presence in Desktop Interaction"Proceedings of HCI International 2003 2003.6.22-27 (Crete, Greece).

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 渡邊桂子, 竹内勇剛: "ECAを利用したマルチモーダルインタラクションにおける対話主体の認知"日本認知科学会第19回大会発表論文集. (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 渡邊桂子, 竹内勇剛: "ECAを利用したマルチモーダルインタラクションにおける身体性の帰属"人工知能学会全国大会第16回論文集.

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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