研究課題/領域番号 |
14780343
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
社会システム工学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
後藤 順哉 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 講師 (40334031)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2002年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 判別分析 / 条件付VaR / 非凸計画 / 大域的最適化 / 最小楕円 / 分枝限定法 / 最小極大流 / 半正定値制約 / 切除平面法 / 倒産判別 / 非凸型計画 |
研究概要 |
本年度は、クラスタリングの中でも2クラスの線形判別問題に対して、金融リスク制御の分野で好ましい性質を持つことが知られているCVaRを誤判別リスク尺度として用いた新しいモデルの提案・分析を行い、論文にまとめるとともに、最適化に関する国際会議「国際最適化会議:理論とアルゴリズム」(ICOTA6、於:オーストラリア)にて研究成果の報告を行った。 具体的には、2値のラベルを持つIR^n上のデータ集合を用いて、未知データのラベルをより良く判別する超平面を求める。その際、所与のデータと超平面との幾何的距離によって、誤分類の程度を数値化し、その数値の上側(1-β)×100%の平均値がなるべく小さくなるように超平面を決定するというモデルである(ただし、β∈(0,1))。このモデルに対し、Rockafellar-Uryasev(2002)の結果を利用し、等価な非凸型計画問題を導いた。この非凸型問題に対して、その非凸性の根源となっている1本の2ノルム一定の制約条件が本質的に非凸である場合とそうでない場合があることを指摘し、その性質を利用した求解の枠組みを提示した。その中ではまず非凸性が本質的でない場合には等価な凸計画問題を解くことで解が求まり、そうでない場合には反復的に線形計画問題を解くことで局所最適解を求めることが出来ることを示した。また、本研究で提案した定式化が、あるパラメータ設定の下でハード・マージンSVCやν-SVCといった、いわゆるSVCと呼ばれる判別分析手法に一致することを示し、その一般的な解釈を与えた。さらに、乳癌などの実データに対して、計算実験を行い非凸性が本質となる場合において、高い予測性能を示す結果が得られた。本報告については2005年5月に発行される国際学術雑誌Pacific Journal of Optimizationに掲載が決定された。
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