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大学機関における研究活動の実施構造・内容の定量的分析

研究課題

研究課題/領域番号 14780367
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 社会システム工学
研究機関独立行政法人大学評価・学位授与機構

研究代表者

林 隆之  独立行政法人大学評価・学位授与機構, 評価研究部, 助手 (30342629)

研究期間 (年度) 2002 – 2004
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2003年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2002年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
キーワード科学計量学 / 書誌計量学 / 研究評価
研究概要

本年度は大学セクターの論文生産の内部構造の詳細な分析を行い、政策との関係を検討した。大学セクターからの論文生産を世界シェアでみると、1980年代から次第に増加し、1991年以降は多数の大学からの論文生産が急激に増加し、1999年にピークを迎えていることがわかった。特にこの間に増加したのは、分野ごとの引用ランキングで上位75%-100%(すなわち、ほとんど引用されていない論文)である。本研究では論文生産者の集中と分散の推移を明確に計測するために、Herfindal指標を用いて全論文や引用数上位10%論文に限定した場合の論文生産者の集中度分析を行った。その結果、分散傾向は1980年代に始まり1996年までに分散傾向が収束し、それ以降は論文生産数で上位に入る少数の大学のシェアが拡大していることが明らかになった。これは第一次科学技術基本計画により、競争的資金が増加した時期と一致する。また、国立大学を対象にして、論文生産性とその他のインプット指標との相関分析を行った結果では、博士課程学生数および外部研究費獲得額が0.9以上の極めて高い相関を示した。1980年代から1990年代半ばまでにかけては、研究費の漸増、1991年以降の大学院生の急激な増大、自己点検・評価の導入による定期的な研究出版への圧力、国際学術誌への論文投稿の増大などの環境要因が、様々な大学の教員が国際誌への論文生産を増すことに影響したと考えられる。しかし、1996年以降、公的研究費が急速に拡大したにもかかわらずそのおよそ半数が上位8大学に集中しており、また、上位大学の博士課程学生数が増大しつつあることにより優秀な学生が偏在し、また自己点検・評価導入の初期効果が減衰していくことなどによって、論文生産者の分散化傾向は収束し、上位大学における引用数の高い論文の産出増加の傾向が顕著になりつつあることが実証的に明らかになった。

報告書

(3件)
  • 2004 実績報告書
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2004 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 文献書誌 (6件)

  • [雑誌論文] 科学技術基本計画の影響に関する計量文献学的データによるマルチレベル構造分析2004

    • 著者名/発表者名
      林隆之, 富沢宏之, 近藤正幸
    • 雑誌名

      研究・技術計画学会 第19回年次学術大会講演要旨集

      ページ: 91-94

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [文献書誌] 林 隆之: "大学の研究活動の定量的プロファイリング"化学工学. 67巻8号. 457-459 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 林 隆之: "大学の研究活動はいかに評価されるか"静電気学会誌. 28巻1号. 18-23 (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 林 隆之: "ビブリオメトリクスによるピアレビューの支援可能性の検討-理学系研究評価の事例分析から-"大学評価. 3. 167-187 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 藤垣裕子, 平川秀幸, 富澤宏之, 調麻佐志, 林隆之, 牧野淳一郎: "研究評価・科学論のための科学計量学入門"丸善(株)出版事業部. 224 (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 林 隆之: "大学の研究活動の定量的プロファイリング"化学工学. 67巻8号(掲載予定). (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 林 隆之: "書誌計量学的指標によるピアレビューの支援可能性の再検討"研究・技術計画学会第17回年次学術大会講演要旨集. 547-550 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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