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トリチウムの材料表面での挙動と有機結合型トリチウムへの移行挙動に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14780389
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 核融合学
研究機関東京大学

研究代表者

大矢 恭久  東京大学, アイソトープ総合センター, 助手 (80334291)

研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
キーワード水素同位体(トリチウムを含む) / ステンレス / SiC / 核融合 / トリチウム / X線光電子分光法(XPS) / 昇温脱離法(TDS) / 核融合炉材料
研究概要

核融合炉は未来のエネルギー源の一つとして注目されているが、核融合炉では放射性同位元素であるトリチウムを燃料として用いることから、トリチウムが外部へ放出された際の環境への影響やそのメカニズムについて十分に把握しておく必要がある。本研究では、特に核融合炉第一壁候補材料のひとつである炭化珪素(SiC)と冷却配管等に用いられるステンレス材料の二つの材料に注目して研究を行った。SiCは核融合炉内で直接水素同位体プラズマに曝される為、SiCへの水素同位体滞留メカニズムやその放出過程を解明する必要がある。一方、ステンレス材料はその材料表面の化学状態の違いにより水素同位体の存在状態が変わることが予想される。
本研究の結果、SiC中での重水素の存在状態は、C-D結合及びSi-D結合の二つの化学状態を形成しており、その生成過程は、Si-D結合が先に形成され、その後C-D結合が形成されSiC中での主要な重水素の化学状態であると考えられる。一方、あらかじめヘリウムイオンを照射すると、重水素はSi-D,C-D結合を同時に形成しながら滞留することが明らかとなった。これらの挙動はSiC中の炭素欠陥および珪素欠陥の存在が大きく寄与していると考えられる。また炭化水素、シランの生成はこれらのメカニズムに大きく相関があると考えられる。
一方、ステンレス材料中での水素同位体の滞留挙動ではその付着方法の違いで表面材料の酸化被膜の化学状態が大きく異なり、これにより水素同位体の付着量やその脱離挙動に大きく影響を及ぼすことが明らかとなった。特に過水酸化物として水素がステンレス表面に存在すると水素の滞留量が大きくなった。またイオン注入では表面の酸化被膜が存在しないと水素はすぐに再放出されることが明らかになった。
これらの結果から水素同位体の滞留・滞留挙動はその捕捉状態に大きく影響されることが明らかとなった。

報告書

(2件)
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Y.Oya et al.: "Hydrogen adsorption behavior on stainless steel for cooling pipe in fission reactor"Fusion Science and Technology. 44. 359-363 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Oya et al.: "Retention and re-emission behavior of hydrogen isotopes in SiC"Physica Scripta. T103. 81-84 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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