研究課題/領域番号 |
14780485
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能生物化学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
田沼 延公 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助手 (40333645)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2003年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2002年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | サイトカイン / シグナル伝達 / プロテインホスファターゼ / チロシンホスファターゼ / PTPεC |
研究概要 |
PTPεCは、我々がクローニングした細胞質型チロシンホスファターゼで、その機能として、これまでに、サイトカイン受容体からのシグナル伝達を担うJAK-STAT経路に対する選択的抑制能を見出している。サイトカインは、細胞のがん化やがん形質の維持とも密接に関連している。前年度において、白血病細胞の腫瘍原性におよぼすPTPεC遺伝子導入の効果を検討したところ、マウス生体内におけるM1白血病細胞の腫瘍原性が、PTPεCの遺伝子導入により著しく減少することを見出した。そこで、PTPεCによる腫瘍抑制機序の検討したところ、実験的転移モデルを用いた実験において、PTPεCが、転移後きわめて初期の細胞増殖、あるいは転移そのものを抑制することが示唆された。その抑制作用には、PTPeCのホスファターゼ活性が必須であることがわかった。また、PTPεCの機能を個体レベルで解析することを目的として、野生型または不活性変異型PTPεCを血球細胞特異的に強発現するトランスジェニックマウスの作製を行った。しかし、残念ながら、PTPεCを高発現する系統は、維持できないことがわかった。PTPεCの新たな基質タンパク・結合タンパクを同定する目的で、野生型または不活性変異型PTPεCを構成的に発現させた白血病細胞を用いて生化学的な精製を行ったところ、いくつかのチロシンリン酸化タンパクが、不活性変異型特異的に結合することがわかった。現在、それらタンパクの同定を行っている。
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