研究課題/領域番号 |
14780518
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
木村 行宏 独立行政法人理化学研究所, 光生物研究チーム, 基礎科学特別研究員 (20321755)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | 赤外分光法 / 光化学系II / マンガンクラスター / 光合成酸素発生反応 / S-サイクル / 同位体置換 / 部位特異的変位 / 金属キレーター / FTIR / 水分解反応 / S-stateサイクル / カルシウム |
研究概要 |
光化学系IIマンガン(Mn)クラスターの配位構造及びMnクラスターが水を酸化して酸素を発生する反応機構を明らかにすることを目的とした。本年度は下記1-3について研究を行った。 1.低波数(650-350cm^<-1>)赤外分光法により同位体標識(^<15>N及び^<13>C)された光化学系IIコア標品(ラン藻Synechocystis sp.PCC6803)の光誘起赤外吸収差スペクトルを測定し、Mhクラスターの骨格振動もしくはMnと酸素配位子間の相互作用に由来するバンドを特定した。また、低波数領域におけるアミノ酸配位子の炭素及び酸素に由来するバンドを特定した。 2.Mnクラスターの推定上の配位子と考えられているD1タンパク質のC末端アラニン(D1-Ala344)を構造的に最も類似性の高いグリシンに変異させることにより、Mnクラスターの骨格構造やアミノ酸配位子の配位構造を反映する振動モードに顕著な変化が見られたことから、C末端アラニンがMnクラスターの配位子であることを強く示唆する結果が得られた。また、複数のカルボキシレートを有する金属キレーターがMnクラスターの配位構造を変形させることを明らかにした。 3.光合成酸素発生反応の4つの状態間遷移に対応する光誘起赤外吸収スペクトル(1700-800cm^<-1>)を測定した。得られたスペクトルに対する^<15>N及び^<13>C同位体置換の効果について分析し、アミノ酸配位子に由来する振動を特定した。この領域ではH_2^<18>O置換の効果が見られなかったため、650-350cm^<-1>の領域について各状態間遷移に対応するH_2^<18>O置換の効果を検証した。その結果、650-600cm^<-1>に全ての状態間遷移において同位体シフトが観測され、これらがMnクラスターによる水分解反応もしくは酸素発生反応に密接に関与するクラスターの骨格構造の変化を反映するものであることが示された。
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