研究課題/領域番号 |
14780531
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
分子生物学
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研究機関 | 国立遺伝学研究所 |
研究代表者 |
上村 陽一郎 国立遺伝学研究所, 細胞遺伝研究系, 助手 (20321599)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2003年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 真核生物 / 染色体DNA複製 / レプリソーム形成 / Dpb11 / GINS複合体 / DNAポリメラーゼ / Sld5 / Psf1 / Psf2 / Psf3 |
研究概要 |
真核生物の染色体DNA複製が開始するには、DNA合成を司るDNAポリメラーゼなどの因子が複製開始点に集合し、レプリソームを形成する必要がある。我々は、このレプリソーム形成に関与するDpb11、Sld2、Sld3、Cdc45を同定、解析してきた。その結果、レプリソーム形成には、これらの因子がDNA合成の起こるS期に巨大な複合体を形成する必要があることが示唆された。しかし、どのような分子機構でこの巨大な複合体が形成されるのかは不明であった。今回新たに同定したGINS複合体は、Sld5、Psf1、Psf2、Psf3から成るヘテロ四量体で、レプリソーム形成に必須の因子であり、その機能的ホモローグは出芽酵母からヒトのような高等真核生物まで種を通して保存されていることを見出した。さらに、GINSはSld3、Dpb11、Polεと相互作用することを2-ハイブリッド法で示した。GINSとSld3の相互作用をさらに詳細に調べた結果、Sld3はそのC末端側でGINSと相互作用し、GINSとの結合部位を欠失したSld3を細胞内で大量発現するとS期で増殖を停止することから、この結合が染色体DNA複製に重要であることがわかった。また、Dpb11とGINSの間に強い遺伝学的相互作用を見出したので、2-ハイブリッド法で示された両因子間の物理的相互作用が生理学的に重要であることを支持している。これらの結果は、GINSが巨大な複合体形成の核となることを示唆しており、このような仮説を生化学的に証明するため、Sld3、Dpb11、GINSの大量発現、精製系を確立した。
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