研究課題/領域番号 |
14780556
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
発生生物学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
福井 彰雅 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (80262103)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | Wnt情報伝達系 / アフリカツメガエル / デュプリン / 軸形成 / 初期発生 / DNAヘリカーゼ |
研究概要 |
duplin-short form(Xduls)の単離のため、3-prime RACEにより得られた情報をもとにspecific probeを設計し、これを用いて逆転写したcDNAをライブラリー化してクローニングを行った。約130000クローンの内一つがpositiveであり、これがXdulsの全長配列を含んでいた。新たに分かったXdulsのN末端側はすでに得られたツメガエルduplinと非常に高い相同性を示した。このXdulsとGFPのfusion constructを作製し、ツメガエル卵へ強制発現させて細胞内の局在を調べた結果、核にシグナルが見られた。これよりXdulsは核内移行することが分かった。XdulsのmRNAを合成し、4細胞期胚の異なる領域に微量注入してその結果を観察した。背側植物極へ注入した際は、頭部構造の欠損が見られた。背側動物極側へ注入した際、原腸陥入異常が見られ、背側に屈曲した幼生がみられた。腹側へXwnt-8と同時に注入することにより、Xwnt-8による2次軸形成を抑制した。この遺伝子の翻訳を阻害すると考えられるmorpholino antisense oligomerを設計し、背側動物極側へ注入した胚では、頭部構造の異常が見られた。また、Xdulsの作用部位を調べるため、この遺伝子のさまざまな欠失変異体を作製し、その活性を調べた。その結果、C末端側の塩基性アミノ酸クラスターがこの因子の活性に重要であることがわかった。以前の結果と共に、Xdulsは原腸胚期から発現が始まり、初期発生中には頭部形成と細胞の運動に関与すること、その活性には塩基性アミノ酸クラスターが重要であることが示された。
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