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四肢発生時の間充織凝集パターンを調節する膜蛋白質相互作用の解析

研究課題

研究課題/領域番号 14780563
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 発生生物学
研究機関川崎医科大学

研究代表者

和田 直之  川崎医大, 医学部, 助手 (50267449)

研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワード肢芽 / パターン形成 / 細胞間認識 / ephrin-A2 / EphA4 / 軟骨分化
研究概要

四肢骨格の基本パターンは,四肢原基(肢芽)を構成する間充織細胞が形成する凝集パターンとして作られる。本研究では凝集パターンを制御する分子として,受容体型チロシンキナーゼのEphAと,膜結合型リガンドのephrin-Aの相互作用に注目し,間充織の凝集過程および軟骨分化過程における役割を検討した。
本研究課題を開始する段階で,ephrin-A2が肢芽の近遠軸方向の位置特異性を反映することがわかっていたため,まずephrin-A2に注目して解析を進めた。強制発現系を用いて肢芽遠位でephrin-A2を異所的に発現させ,発生させた。その結果,手部や足部などの遠位骨格に影響が起こり,過剰指や部分的な融合骨を持つ個体が数例観察された。ephrin-A2過剰発現の影響を詳細に検討するために,培養系を用いた解析を行った結果,ephrin-A2の過剰発現は手部や足部など遠位構造を作る間充織(遠位間充織)の接着性を特異的に変化させた。また,ephrin-A2過剰発現は軟骨分化そのものには影響しなかったが,主に遠位間充織が形成する軟骨結節(凝集した細胞が形成する軟骨塊)の形成を抑制した。そのため,過剰発現したephrin-A2は遠位構造を作る間充織の接着性を変化させ,軟骨凝集形成過程に影響すると考えられた。
一方,EphAやephrin-Aには複数の分子種があるため,複数のEphA-ephrin-A相互作用を一括して阻害する蛋白質(EphAやephrin-Aの細胞外領域とHuman lgGのFc領域との融合蛋白質)を培養系に添加し,軟骨分化への影響を観察した。その結果,ephrin-A2-Fcを添加すると軟骨結節形成が抑制された。Ephrin-A2-FcはEphAの機能阻害を行うので,軟骨結節形成過程には間充織で発現するephrin-A2とその受容体の相互作用が関与すると考えられた。
以上より,ephrin-A2とその受容体は,正常四肢発生過程においても,肢芽間充織の接着性を遠近軸に沿って変化させ,細胞の凝集パターン,ひいては軟骨パターンを調節すると考えられた。

報告書

(1件)
  • 2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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