研究課題/領域番号 |
14780623
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
実験動物学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
遠藤 泰之 鹿児島大学, 農学部, 講師 (90332600)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2003年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2002年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 麻疹ウイルス / トランスジェニックマウス / レセプター |
研究概要 |
麻疹ウイルス(MV)は感染後、急性期に呼吸器症状、発疹、免疫不全症などを誘発し、さらに重篤な中枢神経疾患を引き起こす。これまでMVの遺伝子解析や細胞内での動態等、in vitroでの研究は数多く報告されているが、持続感染機構、免疫抑制機構、神経病原性等、個体レベルの病態誘発機構はほとんど明らかにされていない。 近年、補体制御蛋白であるCD46がMVのレセプターである可能性が示されたが、このCD46は現在世界各地で問題となのている野外株のレセプターではないことが明らかとなっている。また、MVの第2のレセプターとしてSLAMも発見された。ヒトCD46を発現するトランスジェニックマウス(Tgマウス)は既に作出されているが、理想的な動物モデル系とは言い難い。一方、ヒトSLAMを発現するTgマウスの作出は、すべてMVに感受性が高く、病態を反映する優れた動物モデル系となる可能性が高い。そこで本研究ではヒトSLAMを導入したTgマウスを作出し、MV感染症の動物モデル系を確立することにより、動物体内でのウイルス増殖と発病機構を解明すること、また第3のMVレセプターを同定しこれについてもTgマウスを作出し、麻疹自然発症病態を再現する優れたMV感染モデルマウス系を開発することを目的とした。 昨年度までに我々はin vitroレベルでMV非感受性細胞にヒトSLAMを発現させることにより、MV感受性となることを確認し、さらに同じモービリウイルスに属する牛疫ウイルス、イヌジステンパーウイルスも感受性になる成績を得た。これらの結果からSLAMはMVを含むモービリウイルスのレセプターのひとつであることを明らかにした。今年度はヒトSLAM発現Tgマウスの作出に関し、ヒトSLAM cDNAを含むトランスジーンの構築を終え、実際にマウスに遺伝子を導入した。
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