研究課題/領域番号 |
14780638
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
村上 満佳子 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教務職員 (70335488)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 福祉機器 / 携帯型計算機 / 聴覚障害者 / 手話アニメーション / 程度修飾語 / 視覚障害者 / 買い物支援 / 商品識別票 |
研究概要 |
本年度は主に聴覚障害者のための手話CG(Computer Graphics)アニメーションについて研究を行なった。 既に試作していた手話アニメーション生成システムは持ち運びできる大きさのものではなく、またWorldToolKit(Sense8)を用いて手話アニメーションを提示していたため、ユーザが使用できる環境が限られていた。そこで、まず始めにノートパソコンを用いてシステムの小型化を試み、携帯電話機への搭載を考慮して手話アニメーション生成プログラムをWorldToolKitからJavaへと移行した。 既存の日本語-手話翻訳システムでは逐語訳が用いられることが多く、手話アニメーションが感情のこもらない無味乾燥なものとなっているため、本研究では抑揚表現の一つである程度修飾を取り上げ、そのモデル化と手話アニメーションへの付加を試みた。 程度修飾は、形容詞や副詞の強さ・程度を変更するための重みづけであり、「とても」に代表される程度修飾語で書き表すことができる。日本語から手話へ翻訳する過程で、形態素解析によって分解された単語列に程度修飾語があった場合、被修飾語の動作を一定のルールに基づいて変化させることによって程度修飾の付加を実現した。 提案システムを用いて被験者実験を行なった結果、これまでは逐語訳的に翻訳されて意味合いが伝わりにくかった表現がより伝わりやすくなることが分かった。また、これまでは明確な手話が存在しなかったために表現できなかった程度修飾語も、提案システムにより表現可能になることが明らかとなった。 本年度までの研究において携帯電話機への搭載は実現できなかったが、Javaへ移行したことで搭載する足がかりを作ることができた。今後、提案システムをアプリケーションとして携帯電話機に組み込むことで、当初の目的である携帯でのメール表示にも応用可能であると考える。
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