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病態解析のための糖尿病シミュレーションモデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 14780647
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 医用生体工学・生体材料学
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

内藤 泰宏  慶應義塾大学, 環境情報学部, 専任講師 (50327714)

研究期間 (年度) 2002 – 2004
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2004年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2003年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2002年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード糖尿病 / 細胞シミュレーション / システム生物学 / インスリン / 尿素回路 / E-Cell / E-CELL / 肝臓 / バイオインフォマティクス / 膵β細胞
研究概要

本年度は、糖尿病の病態形成において主要な役割を果たす肝臓のモデル化を行った。その際、肝細胞(単一細胞)のモデルを敷衍して、肝小葉、肝臓といった高次の構造をモデル化することを試みた。近年の生物学の知見の多くは分子・細胞レベルのものなので、これを利用しつつ、組織、器官レベルを理解する方法の開発が今後重要となる。肝臓は肝小葉の繰り返し構造であり、肝小葉は、門脈枝から中心静脈にかけての類洞(毛細血管)とそれに接する肝細胞索を基本単位としている。そこで、この基本単位を、単一肝細胞モデルを直列に並べ類洞モデルによって接続する単純なモデルで表現し、既存の知見と比較した。代謝経路としで知見が多くかつコンパクトな尿素回路をモデル対象とした。尿素回路に関連する酵素、代謝物質は肝小葉内で不均一に分布していることが知られているが、8コンパートメントの直列肝細胞モデルを主体とした我々のモデルは、既知の不均一性をよく再現した。このモデルには、既知の尿素回路関連酵素について知られている3種類の遺伝子発現勾配が含まれているが、この結果は、これらの遺伝子発現勾配で尿素回路の肝小葉内不均一性が説明可能であることを示唆している。
また、糖代謝全体を俯瞰するための単純な糖代謝モデルも構築した。インスリン分泌、インスリン動態、インスリンによる調節を含む糖代謝の各モデルを連結した10元程度の微分方程式モデルで、経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)の時系列のシミュレーションを試みた。その結果、健常者の検査結果を再現するパラメータセットを得ることができた。今後は、このモデルを用い(必要に応じて改善、拡張し)、種種の病型の糖尿病患者のOGTT結果の再現を試みていく予定である。

報告書

(3件)
  • 2004 実績報告書
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (9件)

すべて 2005 2004 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件) 文献書誌 (7件)

  • [雑誌論文] E-Cellプロジェクトの挑戦:細胞シミュレーションによる病態解析の試み2004

    • 著者名/発表者名
      内藤泰宏
    • 雑誌名

      環境と健康 17・2

      ページ: 78-86

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [図書] E-Cell System: Basic Concepts And Applications内の"A simulation model of diabetes using E-CELL system"を執筆2005

    • 著者名/発表者名
      Ed.Dhar P., Tomita M., Y.Naito et al.
    • 出版者
      Landes Bioscience Publishing, (Georgetown, TX, USA)(印刷中)
    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [文献書誌] 内藤泰宏: "細胞シミュレーションは何をもたらすか?"分子心血管病. 4(5). 470-476 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Takahashi K, Ishikawa N, Sadamoto Y, Sasamoto H, Ohta S, Shiozawa A, Miyoshi F, Naito Y, Nakayama Y, Tomita M: "E-Cell 2 : multi-platform E-Cell simulation system"Bioinformatics. 19(13). 1727-1729 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 内藤泰宏, 冨田勝: "より高精度な細胞シミュレーションの実現に向けて"最新医学. 58(6増刊). 1606-1616 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 内藤泰宏, 冨田勝: "細胞シミュレーションで生物のシステムに迫る"科学. 73(4). 447-448 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 内藤泰宏, 冨田勝: "細胞シミュレーションで生物のシステムに迫る"科学. 73(4). 447-448 (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 内藤泰宏, 冨田勝: "E-CELL:細胞シミュレーションの可能性"血管医学. 5(3). 21-30 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 内藤泰宏, 冨田勝: "細胞シミュレーション:E-CELLプロジェクトの挑戦"BME. 16(1). 36-42 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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