研究概要 |
本年度は,以下の活動を行った. ・昨年度作成したがん診断システムの欠点を洗い出した.その結果,昨年の手順で診断を行うとなると,疑陽性陰影を多数拾いすぎ,診断結果があまり芳しくないことが確認できた.そこで本年度は,健常者のPET画像の情報を用いることで疑陽性陰影を削減する手法について検討を行った. ・疑陽性陰影削減手法については,PET画像の持つ濃度値の微分幾何学特徴を基に候補領域を抽出後,健常者のPET画像との位置合わせを行うことで,疑陽性陰影を削減させた.位置合わせに用いたアルゴリズムはSID法であり,局所領域内の濃度値の2乗誤差が最小となる領域を探し出すものである.これを3症例に適応した結果,どれも概ね良好な結果が得られ,疑陽性陰影削減に成功したものと考える. ・H16年8月に開催された日本医用画像工学会大会で発表を行った. ・H16年8月にハワイで開催されたIASTED Signal-and Image Processing(SIP)で口頭発表を行った. ・H16年10月にローマで開催されたIEEE NSS/MIC Conferenceにおいてポスター発表を行った. ・削減されたがん候補中からがん陰影を絞り込む手法については,がん候補の存在する位置,形状や解剖情報等を基にGA手法を用いて行うことを引き続き検討中である.
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