研究課題/領域番号 |
14GS0109
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研究種目 |
学術創成研究費
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
樋口 範雄 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (30009857)
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研究分担者 |
伊藤 眞 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (50009809)
佐伯 仁志 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (10134438)
中山 信弘 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (40009816)
蒲生 忍 杏林大学, 保健学部, 教授 (90122308)
森 茂郎 帝京大学, 医学部, 教授 (30010424)
両角 吉晃 東京大学, 大学院法学政治学研究科, 助教授 (50239711)
白石 忠志 東京大学, 大学院法学政治学研究科, 教授 (30196604)
道垣内 正人 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (70114577)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
286,000千円 (直接経費: 233,800千円、間接経費: 52,200千円)
2006年度: 56,550千円 (直接経費: 43,500千円、間接経費: 13,050千円)
2005年度: 56,550千円 (直接経費: 43,500千円、間接経費: 13,050千円)
2004年度: 56,550千円 (直接経費: 43,500千円、間接経費: 13,050千円)
2003年度: 56,550千円 (直接経費: 43,500千円、間接経費: 13,050千円)
2002年度: 59,800千円 (直接経費: 59,800千円)
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キーワード | 生命倫理 / 生命工学 / 医療倫理 / インフォームド・コンセント / 生殖技術 / 自己決定権 / 医療情報 / 医療過誤 / 生命倫理(バイオエシックス) / 生命工学(バイオテクノロジー) / 国際研究者交流 / アメリカ:ドイツ:韓国 / 医行為 / 医療事故 / 遺伝子研究 / 専門家責任 / 臓器移植 / ヒトゲノム計画 / 遺伝研究 / 医事法 / 比較法 / 患者の権利 |
研究概要 |
本研究グループは、生命倫理・生命工学分野における専門性とは何かを追求し、新しい専門家群の養成につなげるための研究を目的とする。 国際的な比較検討や他分野の専門家らとの議論を通じ、法化の期待が著しい生命倫理分野において、その意義を問い直す作業を行った。その結果、法的思考が医師やその他の専門家とはかけ離れた側面があること、そのことが法と法律家の役割に対し、一方では過剰でかつ単純な期待を、他方では医療や生命倫理の現場にそぐわない桎梏として意識されていることが明白となった。 さらに、生命倫理と法の分野において、まさに「学術創成」が求められているということが明らかになった。この分野における「学術創成」のあり方につき、次の3点を指摘することができる。第1に、医療者には法への誤解が大きい。刑事制裁中心の法意識のあり方を再考する必要がある。第2に、そもそも法が制裁の道具としてしか現れないところに問題がある。医療者が責任ある行動をとる仕組みやプロセスを支援するような法と法律家のあり方が、逆に医療者の倫理のあり方に影響を与える可能性がある。第3に、このような「学術創成」のために、異なる専門家、異なる国の専門家が一堂に会し、さまざまな方法で連携するネットワークがきわめて重要であり・効果的である。 生命工学研究の現状に関する議論を通して、次のような点が明らかにされた。第1に、生命工学分野における特許など知的財産権の検討には、他の領域とは全く異なる考慮を要求し、発明の奨励というだけでは済まない問題を提起する。第2に、この分野に限られない学問的倫理の問題が、生命工学分野ではさらに重要な課題となる。偽造データや、まだ試験をしていないデータでの特許出願という問題は、事が、人の生命に関わるだけに重大な影響を及ぼす。第3に、特許法その他の既存の法律が、生命工学分野の特殊性を十分に配慮しないものになっている。
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