配分額 *注記 |
556,010千円 (直接経費: 454,460千円、間接経費: 101,550千円)
2006年度: 107,510千円 (直接経費: 82,700千円、間接経費: 24,810千円)
2005年度: 109,720千円 (直接経費: 84,400千円、間接経費: 25,320千円)
2004年度: 111,930千円 (直接経費: 86,100千円、間接経費: 25,830千円)
2003年度: 110,890千円 (直接経費: 85,300千円、間接経費: 25,590千円)
2002年度: 115,960千円 (直接経費: 115,960千円)
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研究概要 |
本研究では,(1)広いスペクトル領域における高性能面発光レーザとその極限性能追求,(2)面発光レーザの波長制御技術の開拓と大規模な2次元集積化,(3)3次元集積化による大規模集積化波長ルーティング回路,の3項目のデバイス研究を中核とし,これらのデバイスを結集して超高速光ネットワークへの応用と新しいシステムコンセプトの創成を目指して,研究を進めた.具体的な研究成果は,以下の通りである. 熱応力を利用した光マイクロマシンによる垂直光共振器により,1.5μm帯GaAlInAs/InP系面発光レーザにマイクロマシン構造を集積し,発振波長が温度に依存しないアサーマル半導体レーザを世界に先駆けて実現した.このときの波長の温度係数は,通常のDFBレーザなどの単一モードレーザの約1/50以下とほとんど温度に依存しない. また,面発光レーザ構造を用いて入射光強度に対して大きな負の位相シフトを与える位相シフタを提案し,その10ピコ秒クラスの高速応答を実証して,光ファイバ伝送中の非線形効果を光学的に補償する新手法の提案し,光ファイバ中の非線形効果を光学的に補償できる可能性を示した.さらに,面発光レーザ構造を用いて,高反射率で形成された導波路で光を減速したスローライトを生成し,大幅に光回路を微小化するスローライト光回路を提案し,大きさ20ミクロンの超小型光変調器,光検出器の実証に成功した. 一方,積層型マイクロリング共振器を用いた超小型光フィルタとその数千~数万規模の極限大規模集積化技術の開拓を目的とし,マイクロリングの超小型化(直径5ミクロン),共振波長のアサーマル化(温度無依存化)と紫外線照射による高精度な波長トリミング技術を集積素子に適用して,絶対波長を高精度にかつ安定に制御する技術の開発,およびマイクロリング共振器フィルタの共振周波数を可変にする(チューナブル化)技術の開発,これらを用いた波長選択光スイッチの実現,バスライン導波路を立体交差化する3次元集積化技術を開発して交差損失をほぼ零に低減し,大規模集積化を可能にするなど,マイクロリングを基盤とした大規模光IC技術を確立した.
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