研究課題/領域番号 |
14GS0217
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研究種目 |
学術創成研究費
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中辻 博 京都大学, 工学研究科, 名誉教授 (90026211)
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研究分担者 |
加藤 重樹 京都大学, 理学研究科, 教授 (20113425)
榊 茂好 京都大学, 工学研究科, 教授 (20094013)
波田 雅彦 首都大学東京, 理工学研究科, 教授 (20228480)
江原 正博 京都大学, 工学研究科, 准教授 (80260149)
長谷川 淳也 京都大学, 工学研究科, 助教 (30322168)
森田 明弘 京都大学, 理学研究科, 助手 (70252418)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
563,420千円 (直接経費: 466,520千円、間接経費: 96,900千円)
2006年度: 100,230千円 (直接経費: 77,100千円、間接経費: 23,130千円)
2005年度: 101,400千円 (直接経費: 78,000千円、間接経費: 23,400千円)
2004年度: 106,470千円 (直接経費: 81,900千円、間接経費: 24,570千円)
2003年度: 111,800千円 (直接経費: 86,000千円、間接経費: 25,800千円)
2002年度: 143,520千円 (直接経費: 143,520千円)
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キーワード | 化学原理 / シュレーディンガー方程式の厳密解 / 理論精密分光学 / 生命量子論 / 巨大分子系 / 凝縮系 / 相対論的量子化学 / 遷移金属錯体 |
研究概要 |
シュレーディンガー方程式の解析解の一般的な解法:シュレーディンガー(SE)方程式とディラック・クーロン方程式の解析解の一般的な解法の研究をさらに推し進めた。Scaled-SEに基づくFree ICI法により、世界で最も正確な波動関数をヘリウムや水素分子イオンについて求めることに成功した。さらに積分操作を行うことなく解析解を求める方法、Local SE法(LSE法)を開発し、積分の困難を原理的に解消することに成功した。このLSE法により絶対エネルギーにおいて化学精度(kcal/mol)を超える正しい解を一般の原子・分子について計算できることを示した。 ファインなスペクトロスコピーと反応の量子ダイナミックス:精度が高く計算効率の上でも優れているdirect SAC-CI法を完成した。有機ELのIr錯体やアクリジン型バイオセンサーの光吸収・発光過程を定量的に明らかにした。最先端の実験と協力し、様々な内殻電子過程における励起ダイナミクスを解明した。 巨大分子系の電子状態理論の構築:巨大な分子性結晶・分子集合体・ポリマー等の電子状態を、構成分子の精密なSAC-CI波動関数と同程度の精度で構築する新たな理論-Giant SAC/SAC-CI理論を開発した。この方法を、幾つかの環状分子性結晶の基底状態と励起状態に応用し、光磁気センサーを設計することが可能であることを示した。 生体反応系の電子論とダイナミックスの解明:視覚で知られるレチナール蛋白質について研究し、レチナール色素のcolor-tuningメカニズムを定量的に明らかにした。蛍ルシフェリンの発光色制御メカニズムを研究し、蛋白質残基とそのクーロン場が発光色制御の要因であることを明らかにした。 凝縮系における反応の電子論とダイナミックス:溶液内光化学過程の研究において、自由エネルギー円錐交差点を求める方法を開発し、極性溶媒中での円錐交差の構造と溶媒効果について論じた。 表面-分子相互作用系と触媒反応の電子論:燃料電池で重要なPt表面上のアルコール酸化反応の反応メカニズムの研究を行った。Pd錯体によるアレンのシリルボリル化反応を理論的に研究し、幾つかの反応経路を検討した。
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