研究課題/領域番号 |
14GS0301
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研究種目 |
学術創成研究費
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
長田 義仁 北海道大学, 大学院・理学研究院, 教授 (60007804)
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研究分担者 |
グン 剣萍 (ぐん 剣萍 / 襲 剣萍) 北海道大学, 大学院・理学研究院, 教授 (20250417)
安田 和則 北海道大学, 大学院・理学研究院, 教授 (20166507)
八木 駿郎 北海道大学, 名誉教授 (30002132)
山本 眞史 北海道大学, 大学院・報科学研究科, 教授 (10322835)
川端 和重 北海道大学, 大学院・理学研究院, 教授 (20261274)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
686,400千円 (直接経費: 561,120千円、間接経費: 125,280千円)
2006年度: 135,720千円 (直接経費: 104,400千円、間接経費: 31,320千円)
2005年度: 135,720千円 (直接経費: 104,400千円、間接経費: 31,320千円)
2004年度: 135,720千円 (直接経費: 104,400千円、間接経費: 31,320千円)
2003年度: 135,720千円 (直接経費: 104,400千円、間接経費: 31,320千円)
2002年度: 143,520千円 (直接経費: 143,520千円)
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キーワード | アクチュエーター / 高強度ゲル / 人工筋肉 / ダブルネットワーク / 人工軟骨 / 低摩擦 / 生体適応性 / ソフトマシン / DNゲル / 高分子ゲル / ソフト&ウェットマター / ナノバイオマシン / ソフト&ウェットアクチュエータ / 超高強度 / 超低摩擦 / 超高強度超低摩擦ゲル / 生体適合性 / コンプレックス形成 |
研究概要 |
(I)ソフト&ウエット人工筋肉となるゲル基本素材の創成 基本素材とする高分子ゲルにダブルネットワーク-(DN)構造を導入することで、圧縮強度、引張り強度が数メガパスカル(MPa)に達する超高強度ゲルの合成法を発見した。さらに、DNゲルの第一網目における数10nm〜数μmスケールのVoid構造を系統的に変化させることで、ゲルをBrittleからDuctile的な振る舞いまで系統的に制御することに成功した。DuctileのDNゲルがNecking現象を示し、20倍までも伸びることを発見した。この優れたゲル材料を人工関節軟骨へ応用するために、低摩擦性、高強度性を併せ持ったゲルの創製を図り、その結果、破壊強度数十メガパスカル、破壊エネルギーが1000J/cm^2以上、表面摩擦係数10^<-5>〜10^<-4>という従来にないゲルの創成に成功した。 (II)ゲル基本素材の生体代替運動システムへの応用展開 (I)で創製したゲルは固体素材では実現不可能な柔軟性と運動性、そして耐衝撃性を併せ持つ。このゲルを人工軟骨、人工半月板に応用するために、その耐摩耗性、生体内耐久性、および生体親和性を評価した。数種類のDNゲルは100万回、走行距離延べ50kmのPinonFlat型摩耗試験で、摩耗率10^<-8>〜10^<-7>mm^3/N・mに達する高い耐摩耗性を示し、これは超高密度ポリエチレン(摩耗率10^<-7>mm^3/N・m)を凌駕する結果であり、ゲルの特性としては驚異的なものである。 DNゲルのBlock皮下埋め込み試験、ペレット筋内埋め込み試験を行い、数種ゲルの中、PAMPS/PDMAAmゲルが人工軟骨の素材に最も有望であることを明らかにした。さらに、PAMPS/PDMAAmゲル人工軟骨を試作し、関節内埋植試験を行った結果、関節内異物特性は低く、使用した人工軟骨研究用標準動物モデルでは、明らかな有害性は検出されなかった。 さらに、PAMPS/PDMAAゲル人工軟骨を関節表面から数mmのギャップを作るように埋植すると、この表面である生体内局所(ln situ)に正常関節(硝子)軟骨を自然再生することが出来るという、これまでの世界の常識を覆す発見をした。
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