研究課題/領域番号 |
14J00656
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
循環器内科学
|
研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
渡邉 亮 東京医科歯科大学, 医歯学総合研究科, 特別研究員(DC1)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-25 – 2016-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2015年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2015年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2014年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
|
キーワード | 心筋梗塞 / アンジオテンシン2 / ワクチン療法 / アンジオテンシンII |
研究実績の概要 |
当該年度ではラット心筋梗塞モデルにおけるアンジオテンシン2(Ang2)ワクチンの治療効果、効果の持続期間、安全性、In vitroの系での作用機序の検証を行った。方法として、雄のSprague DawleyラットにAng2ワクチン(Ang2合成ペプチドおよびキャリアプロテインkeyhole limpet hemocyaninの複合体)もしくは対照として生理食塩水を1~2週間の間隔で計3回接種した。これらのラットを心筋梗塞群(麻酔・人工呼吸下で心臓の左冠動脈前下行枝(LAD)を結紮することにより作成)もしくは偽手術群(LAD結紮なし)に分けた。結果として、Ang2ワクチンの接種により、血中の抗Ang2抗体価が上昇し、左室駆出率が改善した。同様にマクロファージ浸潤やコラーゲン沈着、非梗塞部心筋の代償性肥大といった心筋組織の傷害や心不全マーカーである血漿BNP濃度の上昇がAng2ワクチン接種により抑制された。さらに偽手術群ではAng2ワクチン接種による血圧、心機能、腎機能への影響や心筋組織の傷害といった有害な作用は観察されなかった。Ang2ワクチン接種で上昇した血中抗Ang2抗体価は時間経過とともに緩やかに減少していったが、接種より1年後の時点においてもその上昇は維持されていた。上述の方法でAng2ワクチンを接種したラットの血清を新生児ラット心臓線維芽細胞の培地に添加したところ、Ang2刺激による心筋梗塞後の病態に関連したシグナル伝達が抑制された。以上のことから、Ang2ワクチンのラット心筋梗塞モデルにおける治療効果、安全性、効果の持続時間および作用機序に関するデータを得ることができた。これらのデータはAng2ワクチンの心不全の予防ワクチンとしての有用性を示す重要なものであり、Ang2ワクチン療法が虚血性心疾患の新たな治療法として有望であると考えられる。
|
現在までの達成度 (段落) |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|