研究課題/領域番号 |
14J00689
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
薄膜・表面界面物性
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研究機関 | 東京大学 (2015-2016) 大阪大学 (2014) |
研究代表者 |
小野田 穣 東京大学, 新領域創成科学研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2016年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2015年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2014年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 原子間力顕微鏡 / 元素識別 / 電気陰性度 / シリコン / ゲルマニウム / 二酸化チタン / 共有結合 / 極性結合 / 酸化シリコン / 国際情報交換 |
研究実績の概要 |
本研究課題では、原子間力顕微鏡(AFM)によって計測した最大化学結合エネルギーとPaulingの極性共有結合の式を組合わせ、原子スケールでの普遍的な元素識別法を確立することを提案していた。最終年度では、そのような普遍的な元素識別法の確立に成功するだけでなく、同手法によって原子スケールで個々の原子の電気陰性度を決定できることも見出した。
本手法の検証のため、Si表面にGe、Sn、Al、Oの単原子を蒸着し、これらの元素とSi探針との間の結合エネルギーを測定した。系統的に結合エネルギーを調べた結果、元素毎に固有の傾きと切片を持つ一次関係を得ることができた。Paulingの式によると、一次関係の傾きは化学結合の共有性を現しており、その値が元素固有であることから元素識別が可能であることが分かった。一方、切片は化学結合のイオン性と関連しており、電気陰性度を評価できることが示唆される。イオン性を解析した結果、本手法によって元素識別だけでなく、各元素の電気陰性度も決定できることが分かった。更に、より詳細な解析を行った結果、測定対象の原子が同じ元素であっても、その原子の周囲の化学環境が異なる場合、電気陰性度も変化することが判明した。電気陰性度は周期表上では元素毎に固有の値が与えられているが、原子が化学環境の影響を受ける場合は「グループ電気陰性度」と呼ばれており、原子スケールで評価したのは本研究が初である。
以上の結果から、本手法は様々な研究に応用できる。例えば触媒反応への応用として、まず初めに電気陰性度測定によって触媒表面や有機分子の化学活性度を評価する。その後、AFM観察によって化学反応を追跡し、反応によって生じた最終生成物の分子や原子を元素識別法によって明らかにすることも可能である。本研究課題の成果は原子スケールの化学や材料科学を基礎と応用の面から発展させていくと期待できる。
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現在までの達成度 (段落) |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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