研究課題/領域番号 |
14J01005
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
数理物理・物性基礎(理論)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
寺村 俊紀 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2015年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2015年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2014年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 乱流 / 力学系 / 秩序構造 / 機能構造 / 非線形ダイナミクス / 非一様乱流 / チャンネル流 / 二次元乱流 / 空間局在構造 / 大規模運動 / 自己組織化 / マルチスケール / 間欠性 |
研究実績の概要 |
この研究課題は空間的に非一様な乱流状態の強非線形なダイナミクスを力学系の枠組みから捉え直す事に挑戦するものである。そのために空間的に広がった乱流状態を局所的な構成要素の結合系とみなし、個々の構成要素(局所秩序構造)のダイナミクスを力学系に理解する事をもって全体の乱流を理解しようと試みる。この構成要素として、前年度に機能的と言える従来とは異なる種類の秩序構造が存在することを示した。Ejection-Jet cycleと名付けられたこの構造は層流状態の乱流状態の界面に相当する部分に存在し、層流状態を乱流状態に変換する役割を担っている。従来の秩序構造が自身の自己維持的な性質に注目していた事に対し、この例では自身を維持しつつ周囲の状態に影響を及ぼしている事がわかる。このような機能的な秩序構造は従来の方法では十分に把握できず、新たにフィルターシミューレションなる方法を開発し、系の解析を行った。 本年度は上述した機能的秩序構造をどのように理解するべきかについて研究した。機能構造の発見は、空間局在解による乱流の理解という力学系的アプローチに対して新たな視点を与えるものであり、特に高レイノルズ数の強く乱れた乱流へこのアプローチを延長する上で避けて通れないものである。比較的低いレイノルズ数の流れにおいては局在構造の運動は実効的に低次元で実現できる状態もほぼ確定しており、反応拡散系と実効的に同等の扱いが可能となると期待されるが、高レイノルズ数の流れでは個々の局所状態が機能的な役割を果たすようになる。従来渦のダイナミクスとして定性的に議論されてきた内容を、このような機能的な秩序構造として理解することで定量的な評価に至る可能性がある。これは乱流の統計的性質を理解するだけでは不十分だった流体の制御・予測の分野において重要な進歩となるはずである。
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現在までの達成度 (段落) |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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