研究課題
特別研究員奨励費
当該研究ではアモルファス合金の原子配列が触媒特性に与える影響について検討している。本年度は以下の2つのテーマについて検討した。(1)Au-Zrアモルファス合金から調製した多孔質Auの触媒特性Au-Zrアモルファス合金を出発原料とし、様々な浸漬時間でHF処理を施し残存Zr量の異なる多孔質Auを調製し、その触媒特性に関して評価した。多孔質Au上でベンジルアルコールの酸化反応を行なったところ、Zrが表面に多く残存するほど触媒活性が高かった。その要因に関して試料の酸素貯蔵能を測定し検討したところ、特異的に高い触媒活性を示した試料は酸素貯蔵能も高く、活性点であるAuと金属酸化物の接合界面がより多く存在していることが明らかになった。(2)Cu-Tiアモルファス合金から調製した多孔質CuへのMOF修飾多孔質Cuの触媒活性をさらに向上させるため、多孔質Cu上にMOF修飾を施した。基板へのMOF修飾方法に関して、従来は基板に直接堆積させる方法やSAMs(自己形成単分子膜)を導入する方法が用いられてきたが、前者は耐久性に乏しく、後者は基板とMOFとの組み合わせが限られていた。本研究では、多孔質Cuを基板だけでなく金属源としても利用することで、より強固に多孔質Cu上にMOFを成長させることができた。Cu-Tiアモルファス合金から調製した多孔質Cuを極性の異なる溶媒に浸漬させMOFの有機配位子と硝酸を加えることで多孔質Cu上にMOFを形成できた。その適切な溶媒に関して検討するとともにオレフィンの水素化反応における触媒特性について評価したところ、DMFを用いることで微細なMOFが修飾され、優れた触媒特性を得ることに成功した。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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