研究課題
特別研究員奨励費
私は Bruhat 分解に立ち返って GKM 理論を再考察して、C 型の旗多様体の同変コホモロジー環を整係数で決定した。これにより古典型の旗多様体の整係数同変コホモロジー環の計算が終了した。また、エルミート対称空間の同変コホモロジー環を決定し、シューベルト・カルキュラス的に最も基礎的な公式である Monk 公式の同変版を得て、それがグラフィカルに与えられることを示した。エルミート対称空間で最も難しい空間は E7 を E6 で割った空間であり、私の E6 の結果と先に得られていたGKM 理論版の Leray-Hirsch の定理を合わせて、E7 型の旗多様体の整係数同変コホモロジー環の決定に向けて大きく前進した。また、同じ京都大学に所属する岸本大祐氏、蓮井翔氏と同志社大学の河野明氏とともに基本群が非自明なランクが2のコンパクトリー群上のゲージ群をその(p-局所)ホモトピー型に基づいて分類した。この分類はそのリー群の普遍被覆を取った場合の分類と対応している点で、より深遠な結果を含んでいると考えられる。未完成ではあるが、GKM 理論をWeyl群以外の組合せ的な意味を持つ群に拡張し、それに対応する空間とその対応が正しいことを証明しようとした。これはCoxeter群の場合に代数的には上手くいき、また上記のGKM 理論版の Leray-Hirsch の定理も成立することが示せたが、対応する空間側のBruhat分解に相当するものは未だ不明である。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Kyoto Journal of Mathematics
巻: 印刷中
Algebr. Geom. Topol.
Osaka Journal of Mathemathics
巻: 54-4 号: 4 ページ: 703-726
10.1215/21562261-2801786