研究課題/領域番号 |
14J01927
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
脳計測科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
湯淺 健一 東京大学, 総合文化研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2015年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2015年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2014年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 脳機能計測 / 多感覚情報 / 視聴覚統合 / 脳波 / 定常状態視覚誘発電位 / アルファ波 / 時間知覚 / 視聴覚情報 |
研究実績の概要 |
本研究課題では視聴覚統合のメカニズム解明を目的とし、特に時間情報の処理と統合過程の研究を進めた。昨年度に行った行動実験では、同じ物理特性を持つ視覚、聴覚刺激を用いて、知覚時間に及ぼす影響が視聴覚モダリティ間で異なる現象を発見した。また視聴覚刺激同時呈示により多感覚刺激の主観時間を調べ、各モダリティにおける知覚時間への影響の相殺が示唆された。本年度はこの異なる知覚時間歪みを生じる刺激を用い、知覚時間に応じた神経活動変化と多感覚時間情報の統合神経メカニズムを、脳波計(EEG)を用いて調査した。 時間歪みを誘発する刺激(視覚フリッカ/聴覚フラッタ)を知覚している最中の神経活動を、頭頂、側頭、後頭を中心に配置した32chの電極で計測した結果、知覚時間変化と神経活動変化に関して主に次の3つの対応関係が示された。・刺激呈示期間中、10.9Hz視聴覚刺激同時知覚時に特異的なアルファ帯域の神経活動(10Hz付近)が頭頂領域で生じる。・刺激呈示から300ms遅れた期間で、知覚時間縮小に対応して高アルファ帯域の神経活動(10.9Hz付近)が頭頂領域で増強される。・刺激呈示終了後、AV条件でのみ10.9Hz視聴覚刺激同時知覚時に特異的な後頭-頭頂間の神経相関(8Hz付近)がアルファーシータ帯域で生じる。 これらの結果より自発アルファ波の神経機構が時間知覚に関連していること、時間知覚の歪みはアルファ波が外部刺激の時間周波数に引き込まれて生じることが示唆された。以上の結果より、時間情報の符号化段階での視聴覚間相互作用、及び記憶段階での視聴覚情報の統合という、階層的な多感覚情報統合のメカニズムが示唆された。また視聴覚統合の行動結果を、ベイズ推定に基づいた多感覚統合モデルを用いて分析を行った結果、時間歪みの相殺を高い精度で予測することができ、同時に高い聴覚優位性を実証することができた。
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現在までの達成度 (段落) |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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