研究課題/領域番号 |
14J02057
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
美術史
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研究機関 | 総合研究大学院大学 |
研究代表者 |
古沢 ゆりあ 総合研究大学院大学, 文化科学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2015年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2015年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2014年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 近代美術 / フィリピン / 美術史 / 宗教美術 |
研究実績の概要 |
本研究は、フィリピン近現代美術に見られる「民族衣装をまとった聖母」像を対象として、キリスト教美術の現地化と、視覚イメージにおける民族アイデンティティの表象に関する美術史学的・文化人類学的研究を行うものである。20世紀以降アジア各地で同時多発的に創出された、民族衣装をまとい現地の女性の容貌をした聖母の絵画や彫刻について、フィリピンの事例に焦点を当て、その成立の背景と受容のあり方を、作例や文献資料の分析、関係者へのインタビューや参与観察によって明らかにした。 平成27年度は、前年度から半年余り赴いていたフィリピンでの現地調査から四月に帰国した。その後、六月から七月にかけては、四週間のアメリカでの文献調査を行なった。まず、世界各地の聖母に関する文献資料、図像資料が所蔵されているデイトン大学(オハイオ州)のマリア図書館にて一週間、アジアにおける聖母像の現地化に関する文献、また、聖母像の絵や彫像のコレクションの中からアジアの作例を中心に閲覧調査した。次に、ワシントンDCのアメリカ議会図書館で三週間の調査を行ない、アメリカ支配下時代のフィリピンで発行されていた新聞を閲覧し、当時の近代美術運動における「ローカルカラー」と聖母像の現地化についての資料を集めた。アメリカ調査では、これまでの日本とフィリピンでの調査では入手することができなかった資料を見つけることができ有意義であった。しかし、それでも現存が確認できなかった重要資料がいくつか残されていることは今後の課題である。 七月末には、フィリピンのアテネオ・デ・マニラ大学のフィリピン文化研究所主催の研究会にて研究発表を行なった。本研究で取り上げる事例のひとつであるガロ・B・オカンポ作の《褐色の聖母》(1938年)という絵画作品について、植民地時代のフィリピンにおける他者からのまなざしと自己像の創出に議論の焦点をあてて報告した。
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現在までの達成度 (段落) |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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