研究課題
特別研究員奨励費
オートファジーは、ユビキチン・プロテアソーム系と並ぶ、細胞内分解機構である。オートファジーが誘導されると、細胞質成分を包み込むようにオートファゴソームと呼ばれる膜構造体が形成される。オートファゴソームは完成後速やかにリソソームと融合し、リソソーム内の分解酵素により分解される。申請者は前年度までに、オートファゴソームに局在を示し、オートファゴソームとリソソームの融合過程を制御する新規のSNAREタンパク質Xを同定することに成功している。そこで当該年度はそのSNAREタンパク質Xの機能を明らかにするために、in vitroの実験系を立ち上げ、実際にXがオートファゴソームとリソソームの融合過程を直接制御していることを確認した。また、一般的にSNAREタンパク質が膜融合を仲介する際、3から4種類の異なるSNAREタンパク質がSNARE complexと呼ばれる複合体を形成する。そこでSNARE XのパートナーなるSNAREタンパク質の探索を行い、候補SANREタンパク質を同定することに成功した。実際に、XのパートナーSNAREの機能欠損によりSNARE Xと同様の表現型を示すこともわかった。また、SNARE Xはリソソームと融合する前の完成されたオートファゴソームに特異的な局在を示す。しかしながら、その詳細なオートファゴソーム局在機構は全くわかっていない。そこで様々なSNARE Xのトランケート変異体や特定のアミノ酸変異体を作製し、その細胞内局在を検討したところ、ある特定のドメイン依存的にオートファゴソームに局在を示すことがわかった。現在、以上の結果をまとめ、論文投稿の準備をしている。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Molecular Cell
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J. Biol. Chem.
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