配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2016年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2015年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2014年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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研究実績の概要 |
まず去年に引き続き、ロジウム触媒存在下、N-スルホニルトリアゾールと2-(トリイソプロピルシロキシ)フランとの反応について検討を行った。N-スルホニルトリアゾールとロジウム触媒が反応し生成するα-イミノロジウムカルベン種のロジウム上の配位子がかさ高くなると、シロキシフランが接近する面の選択性が向上することが分かった。条件検討の結果、アミノ酸由来のかさ高い配位子をもつRh2[(S)-NTTL]4を触媒として用いることで選択的にα,β,γ,δ-不飽和イミンを与えることを見出した。また前年度にピリジン存在下、α,β,γ,δ-不飽和イミンを加熱攪拌すると分子内環化が進行し、ジヒドロピリジン誘導体が得られることを見出していた。加えて、条件検討の過程でRh2(esp)2を触媒として用いると、α,β,γ,δ-不飽和イミンとジヒドロピリジンの選択性は悪いながらも総収率は良好であった。これらに着目し、トリアゾールとシロキシフランの反応後、系中に直接ピリジンを加え、再加熱することでジヒドロピリジン誘導体を高収率、高選択的に得られる条件を見出した。N-スルホニルトリアゾールと2-(トリイソプロピルシロキシ)フランのそれぞれに様々な置換基を有する基質を用いても反応は問題なく進行することが分かった。また、得られたジヒドロピリジン誘導体はN-メチルマレイミドとのDiels-Alder反応により、イソキヌクリジン誘導体を与えることが分かった。これらの成果について、英文論文として学会誌に発表した。
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