研究課題/領域番号 |
14J05241
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
美学・芸術諸学
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
関 智子 早稲田大学, 文学学術院, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2015年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2015年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2014年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 現代戯曲 / ポストドラマ / 演劇学 / 戯曲理論 / 登場人物概念 / 台詞 / ヨーロッパ / 現代イギリス戯曲 / 登場人物 |
研究実績の概要 |
本研究は20世紀末以降の、従来の戯曲形式から逸脱した「ポストドラマ的」と称される戯曲群を取り上げ、その登場人物概念と台詞の変容を明らかにすることを目的とした。当該年度においては昨年度のイギリスを中心とした研究をさらに展開し、ヨーロッパ及び日本の作品を取り上げ、本研究の対象作品群に対する包括的な理論的分析を試みた。 まず、該当する作品群の特徴とその変化を戯曲史の流れに沿って把握し、いくつかの大まかな傾向に分けた。そしてそれぞれの代表と考えられる作品(M・ヴィナヴェール、M・クリンプ、S・ケイン、岡田利規等)を抽出し、そのドラマトゥルギーを戯曲理論、物語論、演劇理論等を用いて分析した。また、岡田の初期作品に着目し、その語りの手法について詳細な分析及びヨーロッパの同世代の戯曲群との比較を行った。併せて本研究で特に重要であるケインのドラマトゥルギーについての分析を深めた。これらの研究の過程において、イギリスの大英図書館やブリストル大学演劇コレクション、また演劇理論および戯曲理論の研究の最先端の地であるドイツ(主にベルリン自由大学図書館、アーカイヴ)に赴き、必要となる理論に関する論文や研究の調査、上演についてのフィールドワークを行った。 以上の研究の結果、これまで「ポストドラマ的」と称される戯曲群の多くは、観客の想像力を喚起し、登場人物とストーリーのある「ドラマ」を目指している、あるいは前提としているものであることが明らかとなった。また、岡田は登場人物の「語り」を利用し、ディエゲーシスとミメーシス、劇場空間(観客)と物語空間(劇世界)の間を繋ぐ新たな劇言語の構築を目指しており、その点において特殊であることが判明した。 以上の考察を通じて、当該年度の研究では「ポストドラマ的」な戯曲に見られる登場人物概念および台詞の変容を理論的かつ包括的に捉え、論じることが概ね達成できたと言える。
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現在までの達成度 (段落) |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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