研究課題/領域番号 |
14J05890
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
無機化学
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研究機関 | 総合研究大学院大学 |
研究代表者 |
伊東 貴宏 総合研究大学院大学, 物理科学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2016年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2016年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2015年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2014年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 非共有相互作用 / 自己組織化 / 置換不活性錯体 / Rh(II)パドルホイール型錯体 / 多孔性材料 / Rh(II)パドルホイール型二核錯体 |
研究実績の概要 |
本年度は、錯体触媒として知られる置換不活性なRh(II)パドルホイール型錯体の軸位にカルベン前駆体を配位させて、多孔性フレームワークを構築することを目的とした。そこで、他のカルベン前駆体として[1,2,3]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン誘導体に着目した。このトリアゾールはジアゾ体との平衡にあり、熱によりその平衡をジアゾ側に偏らせることができるだけではなく、Nドナー配位子として優先的に軸位に配位させることができる。まず、既報のRh錯体に反応性を示す、3位にメチルエステル基を有するトリアゾールのアダクトの結晶化を試みた。しかし、アダクトの結晶パッキング中ではトリアゾールと配位子とのπ-πスタッキングの介入により、配位子間のアレーン-パーフルオロアレーン相互作用が阻害されていることが判明した。 そこで、この打開策として3位にかさ高いtert-ブチルエステルを導入したトリアゾールを新規に設計、合成した。前述したメチルエステル基を有するトリアゾールと同様な条件でアダクトの結晶化を試みたところ、興味深い結果が得られた。まず、得られた結晶構造はセルパラメータで分類すると3種類であり、結晶化溶媒によらず配位子間のアレーン-パーフルオロアレーン相互作用によって2-Dシート構造が構築され、さらにその2-Dシートの積層により、一次元のチャネル構造が形成されていた。すなわち、かさ高いtert-ブチル基によって、戦略通りにトリアゾールと配位子のπ-πスタッキングを阻害することに成功したといえる。この結果に加え、3種類の結晶構造中ではトリアゾールの配位様式は1種類ではなく、1位と2位の窒素で配位したものが混在しており、溶媒の極性や形状に応じて配位様式を柔軟に変化させることでチャネル構造の形成を可能にしていると考えられる。今後の展望としては、結晶パッキングの違いによる反応選択性の制御等が期待される。
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現在までの達成度 (段落) |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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