研究課題/領域番号 |
14J06198
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
物性II(理論)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
村上 雄太 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2015年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2015年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2014年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 超伝導体中のHiggsモード / 電子格子系の非平衡問題への新しいアプローチ / 国際情報交換、スイス / 基礎モデルの性質解明 / 電子格子系における超固体相の発見 / 強結合電子格子系の非平衡問題の定式化 / 非平衡超伝導体のダイナミックスの理解 |
研究実績の概要 |
強い電子格子相互作用が非平衡ダイナミックスに与える影響を調べるために必要な手法開発とその応用を目的として研究を進めてきた。本研究は主に電子格子系の基本的なモデルであるHolsteinモデルに注目した。 2年目の本年度は、1年目に開発した非平衡動的平均場理論に立脚した非平衡Migdal近似を用いて強結合超伝導のHiggsモードの性質を明らかにした。超伝導体中のHiggsモードは近年実験的にも報告され注目を集めているが、理論的には弱結合領域で正当化される静的な平均場を用いた研究が主であり、強結合領域においてこのモードがどのような振る舞いをするかは明らかではなかった。 結果として、(1) 弱結合領域で予言されていたHiggsモードのエネルギーと超伝導ギャップの関係は強結合領域においても成立すること、(2) 弱結合理論と異なりHiggsモードの減衰が強い温度依存性を示すこと、(3)Higgsモード以外にフォノンのダイナミックスに由来する二つ目の振幅モードが強結合領域で出現すること、(4)これら二つの振幅モードが混ざり合う事でHiggsモードのエネルギーがより低エネルギー側にシフトしより長寿命になること、などを明らかにした。これらの研究成果は、今後様々な物質において実験がなされるであろうHiggsモードの性質への予言となっているとともに、その一部は既に実際の実験結果と合致するものとなっている。 また、我々の開発した非平衡動的平均場理論に立脚した非平衡Migdal近似は、量子効果とフォノンから電子自由度へのフィードバックを取り込むことが出来る点が他の方法論と比べた時の強みである。その応用は今回のHiggsモードの性質のみに限った物ではなく今後様々な設定への応用が期待される。
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現在までの達成度 (段落) |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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