研究課題
特別研究員奨励費
昨年度までに構築した誘導アルゴリズム(以下,軌道プランナ)を用いて,今年度は検証を行った.まず,6自由度シミュレーションにより火星探査航空機の100km探査ミッションを行った.はじめに,軌道プランナにより一度だけ軌道生成を行い,それを目標軌道として軌道更新を行わず飛行シミュレーションをしたところ,制御不良やモデル誤差が要因となり,次第に目標軌道から逸脱して山に追突しミッションに失敗する結果となった.次に,一定周期でリアルタイムに軌道を更新してシミュレーションを行った.120秒ごとに軌道プランナにより軌道を更新するため,当初の目標軌道から逸脱しても現在位置からの軌道修正が行われるため,100kmの探査ミッションに成功した.これにより,軌道プランナを用いたリアルタイム誘導の有効性が確認できた.さらに,実証実験のため小型無人航空機を開発した.この機体には,各種センサを搭載しており,リアルタイムに飛行データを取得できる.この機体に軌道プランナを実装し,リアルタイムオンボード誘導計算飛行実験を行った.この飛行実験では3種類の仮想障害物配置パターンを設けて,飛行中のデータを用いて軌道計算を実施した.3種類のいずれの飛行環境においても障害物を回避して目的地に到達する軌道を描くことに成功した.また,軌道プランナの計算時間も計測した.結果としては,すべての障害物パターンの平均計算時間が約0.3秒という結果が得られた.これは誘導アルゴリズムとしては十分に高速な結果であり,軌道プランナが高速なアルゴリズムであることが実証された.
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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TRANSACTIONS OF THE JAPAN SOCIETY FOR AERONAUTICAL AND SPACE SCIENCES, AEROSPACE TECHNOLOGY JAPAN
巻: 13 号: 0 ページ: 23-32
10.2322/tastj.13.23
130005076280
Trans. of JSASS Aerospace Technology Japan
巻: 13 ページ: 23-32