研究課題/領域番号 |
14J09392
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
環境動態解析
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
堀 まゆみ 東京大学, 総合文化研究科, 特別研究員(PD)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-25 – 2016-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2015年度)
|
配分額 *注記 |
1,940千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 240千円)
2015年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2014年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
|
キーワード | 6価クロム / 還元メカニズム / 土壌 / XAFS / 鉄 / 腐植物質 / 還元 / フミン酸 |
研究実績の概要 |
本研究は、土壌中の6価クロム(Cr(VI))還元反応について、土壌中で主となる還元剤である2価鉄(Fe(II))と腐植物質の寄与について着目し、Cr(VI)がどのように還元されていくのか、その還元過程を高時間分解能で明らかにすることを目的としている。本年度は、Feと腐植物質量が既知の土壌試料を用いてモデル実験を行い、土壌中のCr(VI)還元プロセスの評価について重点的に研究を実施した。 土壌試料には、屋久島、金精峠、東京都、上海(中国)で採取した表層土壌を用いた。Cr(VI)の価数別定量には、X線吸収微細構造(XAFS)法のQuick-XAFSモードを適用し、Cr(VI)拡散直後からの還元反応を数時間連続でリアルタイムに近い時間軸でトレースし、還元挙動を評価した。その結果、金精峠を除く3試料では、Cr(VI)還元反応は拡散後速やかに始まった。一方で、金精峠土壌では反応開始2時間が経過してもCr(VI)還元反応は観測されなかった。金精峠土壌は、Fe含有量、腐植物質量が共に極めて乏しく、そのためCr(VI)還元反応は観測されなかったといえる。また、Cr(VI)還元反応中におけるpHの変化についても同様の時間分解能でトレースしたところ、還元反応進行中にpHの変化は起こらず、還元挙動に反応系内のpHは依存していないことがわかった。土壌中のFe(II)によるCr(VI)還元反応は鉱物からのFe(II)イオンの溶出に依存する。還元剤を添加していない土壌のCr(VI)還元反応は腐植物質が大きく寄与する。その一方、Fe(II)が存在すれば、Fe(II)はCr(VI)還元に直接的に寄与し、さらに土壌中の腐植物質がFe(III)をFe(II)に還元し、Cr(VI)還元を促進すると期待できる。Cr(VI)汚染土壌の修復にはFe(II)が有効であることが示唆された。
|
現在までの達成度 (段落) |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|